2023年は偶然にもトイレ清掃などに関する2作品(「パーフェクトデイズ」「せかいのおきく」)が賞レースで話題になった。
「せかいのおきく」は、レンタルで見つからず未見のままだが、厠(かわや、寺所有の公衆便所)のひさしの下で、雨宿りをしていた紙屑拾いの中次と、下肥買いの矢亮と出会い、貧乏長屋で質素な生活を送るおきくと、古紙や糞尿を売り買いする最下層の仕事につく中次と矢亮の話。
この映画のもともとのタイトルは「江戸のうんこ」だったと映画製作プロデューサーが18日に開催された「キネマ旬報」表彰式で語っていた。
厠(かわや)の糞尿の話で、小学生などにとっては「うんこ」は格好のネタで「うんこドリル」などという問題集もあったような気がする。
話し変わって、奇しくも、先日、日本公演を行ったシンガーソングライター、テイラー・スウィフトの帰国後の「日本の臭い」に関する発言が炎上しているという。
テイラーがインタビュアーの「アジアで印象に残った国はありますか」という質問に対して「日本以外にあり得ない」と即座に答えたのだ。
その際、テイラーがアジアのツアーで「韓国や中国を訪れたときに、韓国ではキムチの臭いのきつさ、中国では、トイレなどの不衛生さに辟易した」といい、アジアは、日本もそうだろうと来日したが、全く違っていたと発言したのだ。日本の清潔さはすごいと語ったのだが、これに対して、中国や韓国が一斉に反発して炎上騒ぎになったのだという。
おいおいだが…。
自分たちの不衛生さを棚に上げて、いちゃもんかよ…(文句を言う前に、まわりから丸見えトイレを清潔にしてくれ)。
テイラー・スウィフトは日本のゴミひとつないクリーンさや清潔さに驚いたという。日本では、子どもたちが小学生の時から、教室内を掃除してきれいにするという習慣が身についていると知らされて、カルチャーショックを受けたというのだ。
日本で「臭い」がしなかったのは「私の鼻がおかしいのか」と思ったというテイラー。
この話を聞いて、日本に生まれてよかったと思った(笑)。
ただ、60年以上前の日本だって、衛生面でどうかと言われれば、大きいことは言えない。実家の便所(トイレなどというしゃれた言葉はなかった)は、家の外にあり、水洗などなく汲み取り式だった。ハエはまわりに飛ぶし、臭いし、不衛生だった。
60年以上前には、田舎ではこんな光景が見られた。
それをどうしたかというと、畑の肥やしにするため、肥溜めをくみ上げて畑の隅のほうに運んでいた親を見た(笑)。下水道が完備して、トイレが水洗になったのはしばらくしてからだった。
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