「ミス・アメリカーナ」(原題:Miss Americana、2020)は、アメリカのシンガーソングライターのテイラー・スウィフトのここ数年に迫ったドキュメンタリー映画。
テイラー・スウィフトは名前だけは見聞きしていたが、スタイルが良く(180センチの長身で美貌)絵になる。
政治的な発言をするなどかなりアグレッシブで、かつてのジェーン・フォンダのような印象。
監督はラナ・ウィルソン。2020年1月31日にNetflixで配信開始。同年1月23日には、サンダンス映画祭で先行公開された。
30歳の若さにして、アメリカ音楽界の最高峰・グラミー賞10冠を獲得。全8枚のアルバムの累計売り上げ枚数は軽く4000万枚を突破。
6歳のときからカントリー・ミュージックに親しみ、12歳の頃にはステージに立っていたテイラーの生きがいはまわりの大人に褒められること。
彼女の日記帳には「良い人と思われること」というポリシーが書き連ねられていた。作詞、作曲、演奏をこなすテイラーは、16歳でデビューするとすぐさまチャートイン。スターへの道を順調に歩んでいく。
カントリー・ミュージックはアメリカ南部発祥の音楽で、日本の「演歌」に近いとも言われるが、より保守的で愛国的のようだ。テイラーが住んでいたテネシー州のナッシュビルはアメリカ南部の保守王国。
カントリーとロックを融合させたテイラーは史上最年少にして最も売れたカントリー歌手となった。
しかし、2009年のMTVミュージックアワードで衝撃的な事件は起こる。最優秀女性アーティスト・ビデオ賞の受賞スピーチの途中でラッパーのカニエ・ウェストが乱入し、マイクを奪ってこう言ったのだ。
「ビヨンセが真の受賞者だ。彼女が受賞すべきだ」
テイラーはトロフィーを持ったまま、ステージに立ちすくむしかなかった。観客は無礼なカニエにブーイングを送ったが、ブーイングが自分に向けられると思ってしまったテイラーは精神的に追い詰められていく。
移動は自家用ジェット。玄関から一歩出るだけで、すさまじい数のファンに取り囲まれる日々。
パパラッチを気にして食事を十分に摂らない時期もあった。摂食障害だ。
スマートな体型を維持するために、食べずに運動する。彼女はライブ中に気絶しそうになるのを当たり前だと思っていた。
また、数々の有名人と恋愛を重ねた彼女のプライベートは晒され、猛烈なバッシングを浴びるようになる。トーク番組の女性コメンテーターたちは「被害者ヅラしてるだけ」と嘲笑した(司会のウーピー・ゴールドバーグは端の席でしかめ面をしていたが)。
ウェブマガジンには「テイラー・スウィフトは最悪のセレブ」と書かれ、世界中でテイラーを嫌うツイートが流れた。
「人の評価がすべてだったから、ひどく傷ついた」とテイラーは振り返る。彼女は言う。「信念について考え直した。自分の正気を守るために」。
2018年に行われた中間選挙で、地元テネシー州から出馬した共和党候補のマーシャ・ブラックバーは「女版トランプ」と呼ばれるほどの超保守派だった。
テイラーは彼女に怒っていた。「何が最も頭にくるかって、女性を暴力から守る案に反対した」。
地元の男性たちの考え方に迎合し、女性の権利に無関心なブラックバーンはDVやストーカーを規制する制度や同性婚に反対していたのだ。
ブラックバーンと敵対するということは「トランプ大統領と敵対することになる」とテイラーのスタッフたちはこぞって警告する。トランプに反対したら、何が起こるかわからないぞ、と。
トランプ大統領(当時)が登場して「(テイラー・スイフトに対しての好感度が)25%下がった」と苦笑していた。
政治的な発言をすると、それに反発するグループもあるので、ファン離れなどリスクを伴うのも事実。
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プライベートでは激しい非難・中傷などのバッシングを受けていたことなどを初めて知った。本名はテイラー・アリソン・スウィフト(1989年12月13日生まれ)は、あす13日で34歳。米国のシンガーソングライター。グラミー賞を12回受賞(46回ノミネート)している。
第52回グラミー賞では「Fearless」が最優秀アルバム賞と最優秀カントリー・アルバム賞に、「White Horse」は女性カントリー・ヴォーカル・パフォーマンス賞と最優秀カントリー・ソング賞に選ばれ、計4冠を獲得した。
2016年の第58回グラミー賞では、女性アーティストとしては史上初となる2度目の年間最優秀アルバム賞受賞を含む3冠を達成。
「Netflix」で鑑賞。
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