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【映画祭】「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」3年ぶりスクリーン上映(オンライン配信も)。

19回目を迎える今年の「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭」は、3年ぶりにスクリーン上映が復活する。さらにオンライン配信もあわせた、ハイブリット形式で開催されることになった。今年の全ラインナップが発表され、オープニング上映作品は「世界の始まりはいつも君と」(磯部鉄平監督)。磯部鉄平監督のワールド・プレミアとなる。

麻草郁原作の人気舞台を映画化した本作は、パラレルワールドで展開する、女子高生たちの生死を懸けた青春群像劇。手島実優、根矢涼香、倉嶋かれん、辻凪子、栗生みな、工藤綾乃、村田奈津樹といった期待の若手女優が勢ぞろいしたことも注目される。

コンペの審査委員長は、寺島しのぶが務める。寺島しのぶが坊主頭?と思ったら謎が判明。瀬戸内寂聴をモデルに男女3人の特別な関係を描いた傑作小説を映画化した「あちらにいる鬼」(11月公開予定)での丸刈りの余韻を残したヘアスタイルで記者会見に臨んでいたのだった。

 

この映画祭から「カメラを止めるな!」(2017)の上田慎一郎監督などが生まれている。

■「国際コンペティション

日本初上映の10作品がノミネートされた。99の国と地域から応募された775本から、厳正な審査を経て、10作品がノミネート。ヨーロッパ、南米、中東など言語や文化の違いを超え、現代社会を生きる全ての私たちに繋がる大きな世界。困難な時代にあっても、果敢に映画の可能性を拡げていく新鋭監督たちの秀作が揃った。

【10作品】

コメディ・クイーン」(スエーデン、94分)

母を亡くした悲嘆を乗り越えるために、13歳のサーシャが立てる4つの誓い。それを実行に移していくサーシャが、コメディアンとしてステージに立つまでの不安と緊張にハラハラさせられ、じんわりと泣けるやさしい作品。

ザ・クロッシング」(フランス、ドイツ、チェコ、84分、アニメ)

内乱を逃れ、親戚の住む町を目指して列車に乗った一家。しかし、キョナとアドリエル姉弟以外は、検問で捕らえられてしまう。その瞬間から、両親と再会することを願う二人の、驚くべき存命を懸けた旅が始まった…。

とおいらいめい」(日本、150分)

彗星の衝突により人類の滅亡が数カ月後に迫った2020年。小学生だった1999年にノストラダムスの予言を信じて家出したことがある長女・絢音と次女・花音、その後生まれた異母妹の音は、初めて3人で生活することになる。

ファルハ」(ヨルダン、スエーデン、サウジアラビア、92分)

1948年のパレスチナ。小さな村に住む14歳のファルハは、周囲からの女子に対する結婚圧力をはね除けて、都市での教育を受けることを望んでいた。しかし、国内の情勢は悪化の一途をたどり、村にも危険が迫ってくる。

彼女の生きる道」(フランス、95分)

マリーは、娼婦の仕事に誇りを持つシングルマザー。ある時、息子のアドリアンが学校を退学となる。彼女は料理に興味を持つ息子をトップクラスの調理師学校に入学させようとするが、多額の学費が高い障壁となる。

マグネティック・ビート」(フランス、ドイツ、98分)

ブルターニュ地方の田舎町で、無許可のラジオ放送に没頭する兄弟。兄のジェロームはそのカリスマ性を活かしたDJ、弟のフィリップは技術面を担っていた。しかし徴兵のため、フィリップは西ベルリンへ渡ることになる。

クイーン・オブ・グローリー」(アメリカ、78分)

ガーナ系アメリカ人サラは、アイビー・リーグの大学で博士課程を取得中。しかし、そのキャリアを捨て、妻のある恋人とオハイオへ越そうとしていた。その矢先、母が急死し、ブロンクスにある書店の経営者になってしまう。

揺れるとき」(フランス、93分)

10歳のジョニーは東フランスの貧しい地域で、シングルマザーの母と二人の兄妹と共に暮らしていた。敏感で賢い彼は様々な物事に関心を持つが、ある日、都会から赴任してきた新任教師に心惹かれてゆく。

UTAMA~私たちの家~」(ボリビアウルグアイ、ウランス、87分)

ボリビアの高地にある小さな村では、ケチュア族の老夫婦ビルヒニオとシサが何年もの間、ラマと共に穏やかな日常を送っていた。そんな折、村は未曾有の干ばつに見舞われ、二人の平和な生活にも危機が訪れる。

ワイルド・メン」(デンマーク、ノルウエイ、104分)

 ミッドライフ・クライシスの問題を抱えたマーティンは、今の生活から逃れ、森の中で原始人の服を着て暮らし始めた。しかし、ケガをした麻薬の運び屋が森に迷い込んでくると、二人は共に追われる身となる。

■「国内コンペティション

長編部門6作品、短編部門8作品がノミネート。

海外での制作、社会への洞察、あるいはSF、スリラー、恋愛ドラマといったジャンルを巧みに活かした表現を通して浮かび上がる、若手監督の情熱。今後の日本映画界を担う新たな才能の誕生を予感させる野心作が揃った。

 

【長編6作品】

明ける夜に

ブルーカラーエスパーズ

ダブル・ライフ

Journey

ヴァタ ~箱あるいは体~

命の満ち欠け

 

【短編8作品】

しかし、それは起きた。

似ている

ウィーアーデッド

こねこ

サカナ島胃袋三腸目

喰之女

ストレージマン

清風徐来

ノミネート作品は映画祭期間中に最終審査を行い、7月24日(日)にグランプリをはじめとする各賞が発表される。

あわせてチャリティ上映「ウクライナに寄せて」として、過去に本映画祭にノミネートされたたウクライナ映画2作品「この雨は止まない」「ラブ・ミー」をリバイバル上映され、その収益をウクライナへの人道支援に役立てるため日本赤十字社を通じて寄付される。

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■ 特集上映「What’s New~飛翔する監督たち~」

過去に本映画祭ノミネート経験のある監督の最新作をワールド・プレミア。オープニング作品「世界の始まりはいつも君と」を含む、昨年の国内コンペティションで優秀作品賞と観客賞をW受賞した萱野孝幸監督の才気溢れるごみ屋敷オフビートコメディ「断捨離パラダイス」のほか、真田幹也監督によるパワーアップした「ミドリムシ」シリーズ第二弾「ミドリムシの姫」が上映される。

昨年のグランプリ受賞作品は「ルッソ」だった。

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昨年のSKIPDシネマ映画祭は、オンライン配信で9作品を見た。今年は何本みられるか。今年もスキップ(SKIP)しないでみられるか。

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