「情事」(1960)をついに見ることができた。
ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「愛の不毛3部作」の第1作目となる作品。モノクロ。なかなか見る機会がなかった映画の1本。見ることができたのは、徳さんからDVDがきょう届いたからだ。「画質はご容赦」という文面があった。
徳さんは、どこかの記事で「fpdが”情事”をみたい」と書いていたのをみて、古いビデオカセットの中にテレビ放送をベータ方式VTR(VHSでなく)録画したものがあり、それをDVDに焼いて送ってくれたもの。徳さん、ありがとうございました。
民放放送でCMがそのまま入っているが、新作映画「シェイクダウン」(1988)公開の宣伝があったので1988年に放送されたもの。字幕は「岡枝慎二とあった。(字幕翻訳家:1929年3月31日-2005年5月23日)。「情事」のテレビの初回放送は吹き替え版が1983年7月9日テレビ朝日「ウイークエンドシアター」で放送されている。
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ローマの上流階級のひとり娘アンナ(レア・マッサリ)には若い建築家のサンドロ(ガブリエレ・フェルゼッティ)という恋人がいる。そのサンドロは都会の退廃と倦怠にむしばまれて、すでに芸術的な意欲を失い、アンナへの愛すらも不安定なものになっていた。
アンナの不安と焦燥感は実はそこに原因があった。ある夏の終り、二人は上流階級の友人たちに招かれて、数日間、シチリア島の近くにあるエオリエ群島へヨット旅行に出かけた。
アンナはその旅行に親友のクラウディア(モニカ・ヴィッティ)をさそった。三人は何となく気まずい零囲気の中で、ヨット旅行を続けたが、とある無人島に上陸したとき、突然アンナの姿が、かき消すようになくなったのである。
ヨットに乗り合わせていた友人たちとともに、サンドロとクラウディアは必死にアンナを探したが、彼女の姿は忽然と消えたままだった。
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行方不明になったアンナをその夫サンドロが、アンナの親友のクラウディアと探すうちに、サンドロはクラウディアに惹かれていくというストーリー。
クラウディアは、アンナが見つからないとはいえ、どこかに生きていることを考えると複雑。しかも、会って3日目にサンドロからプロポーズされても、すぐにイエスとは言えるわけがない。しかも、しばらく後に、サンドロが別な女性(娼婦)と一緒にいるところを目撃してしまうのだ。
全編に、モニカ・ヴィッティの一人だけのシーンが多く、鏡の前で、表情をいろいろと作ったり、一人でもの思いにふけるといったシーンが多い。
サンドロは、クラウディアに隠れて別の女と会っていたことを後悔してか、クラウディアが脇に立っているところにあったベンチで泣き崩れる。クラウディが近づいてきて、サンドロの肩に手を置くシーンで終わる。Wikiによると、公開当時、観客の期待を裏切る「腑に落ちない」結末で話題となったという。
モニカ・ヴィッティが、この映画では、意外と?グラマラスな肢体を見せている。ソフィア・ローレンには負けるとしても(笑)。アンニュイ女優と呼ばれるきっかけになった作品。なにを考えているのかわからない、とらえどころがない雰囲気が独特。
いつかブルーレイ(トップ写真)で見てみたい。
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テレビか、Yahooニュースかで見たが「サイゼリア」のテイクアウトで「デミグラスハンバーグ」が値段の割においしいというのを見て、きょう「テイクアウト」した。
やはり作りたてでまいう~。半熟卵がサービスでついていた(税込み490円)。