韓国ドラマ「キム秘書はいったい、なぜ?」(2018、全16話)をNetflixで見る。
原作は大人気のウェブ小説。自己愛の強い男、イ・ヨンジュンとヨンジュンを一生懸命、完璧に補佐をしてきた秘書であるキム・ミソの二人の恋の駆け引きロマンスを描く。
主演は「花郎<ファラン>」「サム、マイウェイ〜恋の一発逆転!〜」(2017)を立て続けにヒットさせ、韓流トップスターの座を確固たるものにしたパク・ソジュンと、「七日の王妃」(2017)で悲劇のヒロインを演じ、演技力を高く評価された韓国トップ女優のパク・ミニョン。
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イ・ヨンジュン(パク・ソジュン)は大企業の副会長(父親が会長)で実質オーナーで、イケメン、完璧とも言えるスタイルを持ち合わせている。自身でも経営能力に優れていると自認している超がつくナルシスト。
ナルシストで自分大好きのあまり、好きになった女がいないという恋愛経験ゼロの男。 そんなヨンジュンが、自分の横にいることを許してきた唯一の人間が秘書のキム・ミソ(パク・ミニョン)。秘書の仕事は長時間の勤務に及ぶために恋愛の経験など皆無。
ミソは幼き頃に母親を失い、楽器店を経営していた父は詐欺に騙されてしまい、そんな中、父親が遺した借金や、姉たちの大学の学費を稼ぐために、自分は大学進学を断念。そしてついたのが秘書の仕事だ。成績がよかったわけではなく、なぜ自分が採用されたのかわからず、失敗をしながらも秘書の仕事をこなして行く。
そして、今では秘書会のレジェンドと言われるようにまでなった。ミソはヨンジュンの結ぶネクタイを選ぶ権利を唯一所持している。
朝は午前6時。夜は深夜まで。たとえ自宅にいようが眠っていようがヨンジュンが呼び出せば行かないわけにはいかなくなる生活。 そうして9年の歳月が流れ、29歳になったミソはこのまま恋愛もなしで生きていくのか?と考えるようになった。
そこである決断を下すことにした。 それは、ヨンジュンの秘書を退職すること。今まで他人のために生きてきた人生を、この先は自分のために自分の人生のために生きてみたくなったのだ。 そのため退職願をヨンジュンに出すが、当のヨンジュンは寝耳に水で大パニック、「なぜ?」と原因に思いを巡らすのだが・・・。
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イ・ヨンジュン(パク・ソジュン)が、なぜ多くの秘書応募の中から、成績が下位のほうのキム・ミソを選んだのかが、徐々に明かされて行く。幼いころのある事件が関係していた。
キム・ミソは非の打ちどころのない外見の美貌だけでなく、仕事の処理能力も完璧で、まったくスキを見せないが、同僚女子会(飲み会)で、二日酔いになるほど飲み、その場に副会長が現われて、ため口をいうところまでキュート。
副会長も、それ以前に酔い潰れたことがあったので、”ナンも言えねぇ”どころかますます惹かれるのだ。とにかく、駆け引きのオンパレードで、観ている側はじらされる。
最終話(第16話)になって初めて、副会長のセリフで、ドラマタイトルの「キム秘書はいったい、なぜ?」というセリフが登場する。それは突然、秘書が辞表を提出するといったからではなかった! ロマコメの明るい「陽」の部分だけでなく、暗い隠された「影」の部分が同時並行で描かれる。主人公たちの幼かったころの子役の演技がすばらしい! 韓国にも天才子役がいる!
子供時代のキム・ミソとヨンジュン。
ロマンチック・コメディで、韓国では、大いに女子受けしたドラマだったようだ。韓国の会社の仕事中の様子などは、仕事に来ているのか、わいわい騒いでおしゃべりをしているのかハチャメチャだが、副会長が顔を出したときだけは張り切っている様子を見せる(笑)。脇役で登場する人物のキャラも極端で漫画チックだが面白い。
一方、秘書のキン・ミソだけは、副会長がランチに誘ったり、プライベートの感情などを持ち込んでも、毅然とした態度で業務を続けるところは、徹底していてすがすがしい。
社内でランチに出前ピザを注文するシーンや、騒々しいレストランを飛び出して、外のベンチで「ドミノ・ピザ」の配達シーンもある。ピザのシーンには目が行ってしまう(笑)。
【事務所内でピザを注文】
副会長が顔を出すと・・・。社員が「ピザ」を副会長に次々と勧めるのだが・・・。
「いや、結構。」と副会長は、食べずにその場を去っていく。
【外で配達ピザを注文】
別の日の夜には、副会長とミソが外のベンチで配達の「ピザ」を。
第1話~最終話まで、秘書のキム・ミソ(パク・ミニョン)の一挙手一投足のかわいさ、美しさを追ったドラマだった(笑)。