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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ロマンスドール」(2019)を見る(Netflix)。

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ロマンスドール」(2019)を見た(Netflix)。「百万円と苦虫女」のタナダユキ監督が、自身初のオリジナル小説を自ら監督・脚本を手がけて実写映画化した大人のラブストーリー(PG12指定)。

ラブドール職人の夫と、その妻の10年間を描く。2019年秋に公開予定だったが、同年3月に出演者の一人、ピエール瀧が麻薬関連で逮捕されたことを受け、公開はことしの1月24日に延期された。

タイトルは「ラブドール」をオブラートに包んだようだ。主演は高橋一生蒼井優で「リリィ・シュシュのすべて」(2001)以来18年ぶりの共演。

出演はほかに、きたろう、渡辺えりピエール瀧、浜野謙太、大倉孝二など。

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美大卒業後、ひょんなことからラブドール製作工場で働き始めたフリーターの北村哲雄(高橋一生)。医療用と称して胸の型取りのモデルとしてやってきた美人で気立ての良い園子(蒼井優)に一目ぼれして結婚。

自分がラブドール職人であることを園子に隠し続けていた。毎日が平穏に過ぎていく中、哲雄は仕事にのめり込み、園子とは次第にセックスレスになっていく。そんなある日、園子はずっと胸の中に抱えてきた”秘密”を哲雄に打ち明ける。

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園子の”秘密”というのが、予想に反して、切ないものだった。蒼井優は、初期のころは清純派に見えたが、このところの作品、たとえば「彼女がその名を知らない鳥たち」(2017)や「宮本から君へ」(2019)など、体当たり演技(平たく言えば濡れ場シーン)が多い作品に出演している。肉食系といわれる所以だが(笑)、着実に大女優の道を歩んでいるようだ。

日の当たらない”職人”としてラブドール(かつてはダッチワイフと呼ばれた)職人を描きたかったというタナダユキ監督。リアルに作れば作るほど、わいせつ物関連の法律に接触するようで、製作工場の社長(ピエール瀧)は何度も、警察に捕まっているという設定だった。それにしても、ドール(人形)が、肌触り感覚など人肌にいかに近づけるかについて、素材は何を使うかやコンピューターを駆使して作る姿などは涙ぐましい。陳列されているドールのモデルが実物かと思うほどドキッとさせる。

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主な登場人物:

■北村哲雄(高橋一生

美大の彫刻科を出てフリーターをしていたが、ひょんなことからラブドールを製作する久保田商会で働くことになる。ラブドールについては知識も関心もなかったが、造形師である相川の元で働くうちに職人としての情熱が生まれていく。型取りモデルとして出逢った園子に一目惚れし、その日のうちに交際を申し込む。結婚後は仕事に打ち込むあまり夫婦関係をおろそかにしてしまい、また園子に軽蔑されることを恐れて職業を隠し続けていたこともあって、園子との間がぎくしゃくしていく。

■北村園子(蒼井優

美術モデル。旧姓は小沢。「医療用人工乳房の型取り」という名目を信じて久保田商会を訪れ、そこで出逢った哲雄と結婚。気立てがよく愛妻弁当を欠かさない良き妻だが、ある秘密を抱えることになり、悩んだ末にひとりになることを決意して哲雄に離婚を申し出る。

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 (予告編)

www.youtube.com