スラップスティック喜劇の王様、バスター・キートンのサイレント晩期の代表的傑作。クライマックスの大暴風雨による町の崩壊シーンと、その中を逃げまくるキートンのパフォーマンスによって、キートン映画の中でも特に知られている作品。
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ウイリアムには一人息子スチームボート・ビル・ジュニア(バスター・キートン)がいる。彼は故郷を離れてボストンに遊学中だった。副船長のトム・カーター(トム・ルイス)とのどかな毎日を送るビルだったが、強力なライバルが現われた。
金持ちのジョン・ジェイムズ・キング(トム・マクガイアー)がピカピカの新造船「キング号」をつくり事業に乗りだしたのだ。そんな時、ボストンから息子が帰ってくる。
ジュニアは父親を助けようとするが、そこへ巨大な暴風雨がやってきて猛威を奮う。ミシシッピの河川地帯は大パニックとなり、吹きすさぶ風の中、ジュニアは父親と恋人メアリー、そして命を落としかけたキングも救い出す(MovieWalker)。
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長いあいだ生き別れ状態になっていた息子
が20年ぶりに戻ってくるというので、父親は駅に迎えに行く。この父親は180センチ以上の大男。息子は自分よりも大きくなっているだろうと期待していったが、現れたのは、背が低い男。これを見てまずがっかり。ウイリアムは、仲間の男に「今、腹の中にあることを口に出すなよ」と念を押す。しかも、恋人が商売敵の憎い大手船会社KINGのオーナーの娘。
が20年ぶりに戻ってくるというので、父親は駅に迎えに行く。この父親は180センチ以上の大男。息子は自分よりも大きくなっているだろうと期待していったが、現れたのは、背が低い男。これを見てまずがっかり。ウイリアムは、仲間の男に「今、腹の中にあることを口に出すなよ」と念を押す。しかも、恋人が商売敵の憎い大手船会社KINGのオーナーの娘。
KINGのオーナーは娘に「あんな川辺の浮浪者の息子でなく、いい男を探してやる」という。一方のウイリアムは、息子に「あんなクソ親父と一緒にいるような娘でない人を探してやる」と息巻くのだが・・・。
■暴風雨のシーンが圧巻。
家の屋根は吹き飛ばされ、すべてが風で吹き飛ばされる中、風の方向に斜めに向かっていくキートンのアクションがすごい。
■壊される家などは、流石に薄っぺらで、ウソ臭いが、CG等を一切使っていない画面の迫力は充分に伝わってくる。ちょうど90年前の1928年の映画で、サイレント映画。73分。音楽が単調なのがやや残念。
■映画の中で、「八点鐘(はってんしょう)も、うまくいかないことだらけだ」と言うセリフがある。船乗りの合図の鐘のこと。甲板当直の交代は四時間おきにあり、当直時は30分ごとに鐘を鳴らすが、交代の時は8回点打する。それが八点鐘ということで、交代の時間を意味する。1971年の映画で「八点鐘が鳴るとき」(原題:When Eight Bells Toll)というスリラー物の映画があった。
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