1970年から1999年まで30年の長きにわたって放送された「大岡越前」で主人公の江戸町奉行・大岡忠相(ただすけ)を演じ続け、茶の間に親しまれた。
早稲田大学文学部演劇科で学び、4年時の1960年に20倍の難関を突破して俳優座の養成所入り。1962年にTBSドラマ「人間の条件」で主人公の梶・上等兵を演じて一躍注目を集めた。1964年に養成所を卒業して俳優座の座員となり、翌65年1月に安部公房作の「お前にも罪がある」で舞台デビュー。
知性あふれる二枚目ぶりは映画界やドラマ界からも注目され、野村芳太郎監督の「五辯の椿」(ごべんのつばき、1964)や小林正樹監督の「上意討ち・拝領妻始末」(じょういうち はいりょうつましまつ、1967)に出演。平幹二朗、長門勇と共演したフジ「三匹の侍」では見事な剣さばきで魅了した。
(1974)で存在感を示した。
とりわけ、過去のあるピアニスト和賀英良を演じた「砂の器」は日本映画史にも残る名作となり語り継がれている。
今春2月に公開された綾瀬はるか(33)と坂口健太郎(26)がダブル主演した映画「今夜、ロマンス劇場で」が最後の出演作となった。
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元祖・クールなイケメン俳優だった。
栗原小巻と共演の「忍ぶ川」のフレッシュ・コンビのほか、なんといっても「砂の器」の天才音楽家・和賀英良の苦悩に満ちた演技が印象に残る。
◆加藤 剛(かとう・ごう)1938年(昭13)2月4日生まれ、静岡県出身。早稲田大卒。62年、TBSドラマ「人間の条件」でデビュー。65年に「お前にも罪がある」で初舞台。01年に紫綬褒章、08年に旭日小綬章を受章。柔道2段。俳句をたしなみ、無類の猫好きでも知られる。
◆加藤 剛(かとう・ごう)1938年(昭13)2月4日生まれ、静岡県出身。早稲田大卒。62年、TBSドラマ「人間の条件」でデビュー。65年に「お前にも罪がある」で初舞台。01年に紫綬褒章、08年に旭日小綬章を受章。柔道2段。俳句をたしなみ、無類の猫好きでも知られる。
昭和・平成の大俳優の一人がまたまたいなくなり、寂しくなる。
ご冥福を祈ります。
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