きょう5月3日のGoogleトップページのロゴは、有名な映画「月世界旅行」(原題:Le Voyage dans la Lune、英題:A Trip to the Moon、1902)がモチーフとなっている。
映画の創成期に様々な特殊撮影を開発したのが「月世界旅行」を製作・監督したジョルジュ・メリエス(1861年12月8日~1938年1月21日)。彼の代表作の1つである「極地征服」(原題:À la conquête du pôle、1912)の発表された日が「5月3日」だった。そこで、きょうのGoogleのロゴに結びついた。
ジョルジュ・メリエスは、フランスの映画製作者で“世界初の職業映画監督”と言われている。SFXの創始者で、多重露光(=1コマの中に複数の画像を重ね写し込むこと。二重写し)や低速度撮影、ディゾルブ(=画面転換の技法:画面が次第に消えて行くにつれ次の画面がとけ込む感じで入れ替わる)、ストップモーションの原始的なものも開発。
「映画」は19世紀後半にエジソンが自動映像販売機「キネトスコープ」を発明、公開したことで広まっていく。「キネトスコープ」は箱を覗き込む形式だったが、その後、リュミエール兄弟がスクリーンへと投射する現在の映写方式である「シネマトグラフ」を開発。
ジョルジュ・メリエスは、パリの比較的裕福な家庭(実家は靴屋)に生まれ、学校を卒業後、徴兵を経て、ロンドンに滞在中、マジックショーを見て虜になる。その後、リュミエール兄弟の「シネマトグラフ」のショートフィルムを見て、自身の劇場に取り入れようと考えた。
当時は映写機(映像撮影)の黎明期であり、現像方法のノウハウもなく、試行錯誤での作成だった。なんとかカメラを作り上げ、1896年から撮影を開始。映画スタジオまで建設し、撮影を行った。
1913年までに、短いもので1分未満、長いものでは1時間近くに及ぶものまで、たくさんの映像作品を残た。中でも有名な作品が1902年の「月世界旅行」。初めて物語構成を持たせ、複数のシーンで構成された映像作品であり「初のSF映画」と言われている。
この映画で、ベン・キングズレーが演じたのがジョルジュ・メリエス。1861年にパリで生まれた彼は、数々のトリックを編み出した作品で大成功を収めるが、やがて時代は彼を破滅へと追いやった。劇中でのメリエスのエピソードはほとんどが事実に基づいたものであり、数奇な運命に満ちた波瀾万丈の人生は、まさに映画そのものだったようだ。
「顔のある月にロケットが突き刺さる」という強烈な印象の絵が登場。
↓こちらが発見された「カラー版」映画(もちろんサイレント映画)。
貴重な映像
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