出演は「スピード」のキアヌ・リーブス、「コットン・クラブ」「オセロ」のローレンス・フッシュバーン、「サボタージュ」のキャリー=アン・モスほか。監督は、ラナ・ウォシャウスキー、 リリー・ウォシャウスキー。
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トーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)は、大手ソフトウェア会社のメタ・コーテックスに勤めるプログラマーである。しかし、トーマスにはあらゆるコンピュータ犯罪を起こす天才ハッカーであるネオという、もう1つの顔があった。
平凡な日々を送っていたトーマスは、ここ最近、起きているのに夢を見ているような感覚に悩まされ「今生きているこの世界は、もしかしたら夢なのではないか」という、漠然とした違和感を抱いていたが、それを裏付ける確証も得られず毎日を過ごしていた。
ある日、トーマスは「起きろ、ネオ」「マトリックスが見ている」「白ウサギについて行け」という謎のメールを受け取る。
ほどなくしてトリニティ(キャリー=アン・モス)と名乗る謎の女性と出会ったトーマスは、トリニティの仲間のモーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)を紹介され「あなたが生きているこの世界は、コンピューターによって作られた仮想現実だ」と告げられ、このまま仮想現実で生きるか、現実の世界で目覚めるかの選択を迫られる。
モーフィアスから「ここに2つの薬がある。赤い薬は真実を知る薬だ。青い薬を飲むとすべてを忘れ、もとの世界に戻る。さぁネオ、どっちを選ぶのかね。 赤い薬か、青い薬か...」。ネオが選んだのは赤い薬だった。
トリニティ達の言ったことは真実で、現実の世界はコンピューターの反乱によって人間社会が崩壊し、人間の大部分はコンピューターの動力源として培養されていた。覚醒してしまったトーマスは不良品として廃棄されるが、待ち構えていたトリニティとモーフィアスに救われた。
モーフィアスはネオこそがコンピューターの支配を打ち破る救世主であると信じており、仮想空間での身体の使い方や、拳法などの戦闘技術を習得させた。
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この映画では、マトリックスとは、「仮想現実」(VR=ヴァーチャル・リアリティ)といった意味で説明されていた。人間に労働力として利用されてきたロボット。そのロボットがあまりの酷使に耐え切れずに人間を殺してしまう。
恐怖を覚えた人間はロボットを次々と破壊し始めるが、ロボットは身を守るために人間と距離を置くようになる。しかし、執拗にロボットを追いかける人間。そこでロボットは逆襲のために、逆に人類をコントロールして、ロボットのエネルギー源に使うという計画を立てるのだ。
人間をカプセルの中に閉じ込め、人間の精神のみを仮想の現実の世界で生かすことによって、ロボットのエネルギー源としている。その仮想の現実世界がマトリックスだ。ネオの登場は、機械と人間の戦いに必要な救世主として選ばれたという位置付けだ。
超高速の”カンフー・アクション”が見どころだった。
中国・香港のカンフー映画を彷彿とさせる。タコのような機械ロボットが登場したり、人体に潜りこんだりと、ややグロい面もあるが、椅子に座った人間をコンピューターを使って、仮想世界で自由に操り動かすという着想が新鮮だった。
頼りなさそうなプログラマーが、救世主として目覚めると、体中に何丁もの銃を巻き付け、二挺拳銃で、ロボットたちと闘うシーンは迫力があった。
弾丸のスローモーション・シーンや、高速バトル、空中での格闘など見どころは多い。コンピューターとウイルスの関係などに例えたとされる解説もあり、やや難解なところもあるが単純なアクションを見るにはいいかもしれない。
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