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★「高崎映画祭」レポート⑤:映画「灰とダイヤモンド」(1958)

 
灰とダイヤモンド」(原題:英語:Ashes & Diamonds, 1958)は、ポーランドの映画監督・アンジェイ・ワイダによるポーランド映画高崎市のミニシアター「電気館」でデジタル・リマスター版で見た。
 
1959年の第20回ヴェネツィア国際映画祭で上映され、国際映画批評家連盟賞を受賞。ワイダの世代」「地下水道とともに「抵抗三部作」と呼ばれる。
 
 
第二次大戦後のポーランドを舞台に、ロンドン亡命政府派の青年が時代の波に飲み込まれ、悲惨な最期を迎える様を描く。一度テレビで見ていてラストシーンは強烈な印象があった。見直してみると、戦争を背景にしたラブストーリーだった。
 
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1945年5月、ドイツ降伏直後のポーランド国内ではソ連派の労働者党とロンドン派の抵抗組織がしのぎを削っていた。そんな中、抵抗組織に所属する青年マチェックズビグニエフ・チブルスキーは、アンドルゼイと共に党地区委員長のシェツーカバクラフ・ザストルジンスキの暗殺を命じられた。
 
祝賀会に参加するためホテルに宿泊するシェツーカを追って、隣の部屋をとるマチェクだが、バーで出会った給仕クリスチナエヴァ・クジジェフスカに心惹かれてしまう。夜彼女と落ち合ったマチェックは暗殺を一時忘れて時を過ごす。
 
しかし二人の口から語られるのは辛い戦争の記憶であった。一方シェツーカにも戦争は深い爪痕を残していた。彼の息子はワルシャワ蜂起で行方不明になっていたのだ。ようやく生存が確認されたが、かつての親子が今となっては政治上の敵対関係となってしまっていた。

捕らえられた息子に会いに出かけるシェツーカをマチェックの凶弾が襲う。
終戦を祝う花火の中で、撃たれたシェツーカはマチェックに寄りかかるようにして息絶える。そして翌朝、マチェックもまた保安隊に見つかって撃たれてしまう。瀕死の状態で街をさまようマチェックだが、ゴミ捨て場に行き着くとついに力尽きるのだったWiki)
 
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タイトルは、教会の廃墟に雨宿りしたが見た墓銘に書かれた言葉による。「君は知らぬ、燃え尽きた灰の底に、ダイヤモンドがひそむことを・・・」というノルウィドの詩にちなむ
 
 
主人公マチェックを演じるズビグニエフ・チブルスキーが、終始サングラスをかけて、にやけたチャラ男を演じているのが印象に残る。パブのウエイトレス・クリスチナ役のエヴァ・クジジェフスカは、この映画1本だけの出演のようだが存在感がある。
 
テレビの「日曜洋画劇場」(1971年2月21日放送)以来40数年ぶりに見た。
 
製作:1958年、ポーランド
バクラフ・ザストルジンスキ:シェツーカ
アダム・パヴリコフスキ:アンジェイ
ボグミウ・コビェラ:市長秘書 
ジャン・チェチェルスキ:ホテルマ
スタニスワフ・ミルスキ:新聞記者
アルチュール・ムロドニツキ
ハリナ・クフィアトコフスカほか
公開日:1959年7月7日
上映時間:110分
モノクロ
 
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