「黒い十人の女」を1-10話(最終回)まで見た。
バカリズム脚本による”10股”不倫ドタバタコメディで、最後は男の自業自得という結末に。泥沼劇だがドロドロは無い。さすが若村麻由美。この最終回だけでも「見逃し配信」で見られるのでお勧め。こんな”軽めな”作品によく出たなと思ったが、見せ場は十分だった!
テレビ局の受付で風との愛人歴は7か月という神田久未を成海璃子(なるみ・りこ)。
若手女優で風との愛人歴は1年の相葉志乃をトリンドル玲奈。
ドラマAPで愛人歴は5年の弥上美羽を佐藤仁美。
舞台女優で8年間愛人を続けてきた如野佳代を水野美紀。
久未の友人で愛人歴1年半の文坂彩乃を佐野ひなこ。
愛人歴3年半の脚本家の皐山夏希をMEGUMI。
志乃担当のヘアメイクで愛人歴3年の水川夢を平山あや。
愛人歴4年の卯野真衣を白羽ゆり。
志乃のマネージャーで愛人歴は9か月の長谷川冴英をちすん。
前回の9話で、風の妻と愛人たち9人は風の殺害計画を企て、LINEグループで連絡と取りあいながら、12時間以内に10錠飲めば死ぬという薬を1人1錠ずつ飲ませ風を葬り去った・・・はずだった。
しかし、なんとMEGUMI演じる夏希からの「風が生きている」というLINEが。
一致団結していたはずの10人の女たちは壮絶な修羅場を迎えることに。
10股男・風松吉と愛人たちとの最終決戦が始まった・・・。
10股男と10人の女、ゲス不倫ならぬ“カオス不倫”が驚きの結末を迎えた最終話。
・・・
最終回はどんな結末になるのかと思ったら、「土下座!」だった。
誰が誰にが、逆転する、あっと驚く「主客転倒」の面白さ。
9人の愛人と妻の10人で、ロクでもない男を毒殺する計画で進めていたが「裏切り者」が出たことがわかってからの展開がすさまじい。9人の愛人からしてみたら裏切ったのは妻ということになり、「なぜ裏切ったのか」と問い詰め皆の前で、土下座して謝れと要求したが、妻の逆襲が始まった。
「泥棒猫のような真似をして、不倫してすみませんと土下座するのは、ここにいる全員だ。謝るんだよ!」とすごみをきかせて、9人が納得するような正論にぐうの音も出ない。
一人一人に「私たちをひどい目に合わせたって、どんな目にあったっていうの!」と迫る。
一方、睦は、すでに若い愛人ができ、離婚するだけといい、9人は、気持ちが収まらないので、風の前に現れ、土下座させるのだ。
舞台役者として、小劇場の舞台に立って相変わらず下手な演技する如野佳代(水野美紀)を客席で見る残りの8人の愛人たち・・・。楽屋を訪ねてみると「どうだった」と佳代が聞いてくるがお世辞にもうまいとは言えない・・・。
若村麻由美が、それまで影が薄かったが、最終回で、その存在感を見せたドラマだった。成海璃子のドラマ、映画はそれほど見ていなかったが、現代風で、悩み多きOLをうまく演じていた。脚本家の役のMEGUMIは、いかにもクールなものの考えで、これまたうまい。そんな中、ぽっちゃり型のおばさんといったイメージが似合う愛人歴5年の弥上美羽を演じる佐藤仁美(写真左)が出色。ほかの女を蹴落として、自分だけ愛人として居残ろうとするずる賢さは必見ものだった。
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