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<span itemprop="headline">ドラマ「黒い十人の女」(第1話、第2話):”10股”の不倫ドタバタドラマ。</span>



バカリズムが脚本、船越英一郎が主演を務める連続ドラマ「黒い十人の女」の第1話と第2話を見た。言葉、セリフの面白さに引き込まれる。原作は市川崑が監督した1961年公開の同名映画

9人の女と不倫しているドラマプロデューサーが愛人たちに殺害を共謀されるという奇妙なストーリーがスタイリッシュな映像で描かれており、未だに根強い人気を誇っている。

バカリズムは、リメイク版の制作発表時、同作を“映画ファンが引くほど違う内容”へとリメイクすることを宣言。しかし、そこには原作へのリスペクトはもちろん、脚本仕事でもブレないバカリズムのプライドやこだわりが秘められているようだ。

読売テレビ日本テレビ系連ドラ「黒い十人の女」(木曜 23:59~)の初回平均視聴率が関西地区で7.0%(ビデオリサーチ調べ)をマークしたという。深夜放送としては、2-3%が普通だが、7%というのは高視聴率だ。

リアルタイムの視聴はさすがに深夜の1時までということで見ていないが、見逃し配信(パソコンで視聴可能)で、「第2話」→「第1話」の順で見た。妻のほかに9人の愛人がいる男を巡るコメディタッチのドタバタ不倫の愛憎ドラマ

主演は2時間サスペンスで有名な俳優・船越英一郎。妻のほかに9人の愛人がいるドラマプロデューサー・風松吉を演じるが、「10股」のプレイボーイ・風をめぐる女性たちの愛憎劇がコメディータッチで描かれる。読売テレビの制作局によると、視聴率7%超えは2014年の「慰謝料弁護士」以来11作ぶりという。

特に女性からの支持が高く、男女別・世代別のデータでは50~60歳代女性の平均視聴率が歴代最高、20~30歳代女性が歴代2位を記録した。

とにかく面白い
女性たちの心理描写、それぞれが心の内の葛藤を視聴者に向かって語り掛ける本音(相手には聞こえない)などが、「あるある感」を刺激しているのかもしれない。


【第1話】は、風と半年前から不倫関係にあるテレビ局の受付嬢・神田久未(成海璃子)が、8年越しの愛人で舞台女優の如月佳代(水野美紀)に呼び出され、同じく愛人のドラマAP(アシスタント・プロデューサー)・弥上美羽(佐藤仁美)と佳代のバトルに巻き込まれるというストーリー。コーヒーショップで、愛人どうし、カフェオレをかけあうバトルも。

バカリズムが声を担当するマペットと久未が子ども向け番組風に不倫を解説してみせるシーン(女が不倫に走る条件に5つあり、その条件が満たされると、気が付いたら不倫状態に)や、LINEのタイムライン(「愛人9人って、野球かよ!」「相手はイタリア人?」「てか、イタリア人じゃないし」といったラインの会話がポンポン)を画面に再現する演出、コントのようなセリフの応酬などバカリズムらしいコミカルな仕掛けが、いかにも今風で面白い。


【第2話】は、風に9人の愛人がいると知り、新しい恋を見つけようとする久未。
若手女優の愛人・相葉志乃(トリンドル玲奈)も別の若い男性と関係し、美羽は風と佳代を別れさせようと画策する。

志乃は、キュートであっけらかんとしているが、視聴者に向かって語り掛ける。不倫です。皆さんが大好物の」と。男のマンションについていき、一応、シャワーを浴びたいんだけど、と言ってみただけ、とひとりつぶやき「ま、いいか」と、ことの後で「やっちゃった」と一人天井を見てケロリとしている。

3人の愛人が集まっての会話も面白い。
不倫という名の悲しい地獄。すべてはあの男のせいだ」と慰めあったりする。
「あいつ、どうにかして死んでくれないかな。(誰か)殺してくれない?」「そんな、電球代えるみたいに」「(不倫という)絶望の螺旋(らせん)から降りたと思ったら、再び螺旋に戻ってきた」などのセリフがポンポンと飛び出す。

脚本家の皐山夏希(こうざん・なつき)(MEGUMI)も愛人の一人であることが、ほかの愛人たちにも知れる。「あの人は、オッパイ大きいもんね」といった現実味あるギャグ?も。

酒が入るとAPの弥上美羽(佐藤仁美)の舞台女優・如野(ゆきの)(水野美紀)に対する本音が炸裂する。「芝居が古くて、クサい。考え方が昭和だ。芝居も身体もすべてがクサい」とまで言ってのける。


テレビ局の受付嬢・神田久未(成海璃子)はこのドラマの主役級で、合コンでの相手の男たちの軽薄な言葉などにうんざりしていたが、一人だけ音楽の趣味に合う男がいた。モーションをかけられるが、逡巡する表情がリアル。とっさに天秤にかける。いまのおっさん(プロデューサーの風松吉)(船越英一郎)をやめて、こちらの若い男に乗り換えるか。「音楽の趣味が合う・合わないは大きい。今までの歴代の彼氏のほとんどがそう。一人だけ例外はあったが」と思いめぐらした後、若い男の後をついて、その男の家まで行くのだが・・・。
とんでもない事態に直面することとは知らずに。

ネタバレだが、男は既婚者で、妻が旅行中だったので、自宅に連れ込んだが、突然妻が帰ってきたのだ。男は小さくうずくまるだけ。妻の怒りは頂点に。「ごめんなさいで済まない。土下座!」(笑)。久未は、知らなかったとはいえ、既婚者ばかりで、男運が悪いことで女友達からも同情される始末。

主な登場人物:
■風松吉(かぜ・まつきち)・・・船越英一郎
テレビプロデューサー。妻がいながら9人の女と不倫している。
■神田久未・・・成海璃子(なるみりこ)
松吉の9人目の愛人でテレビ局の受付嬢。
■相葉志乃・・トリンドル玲奈(れいな)
ディレクターの浦上と松吉との間で揺れる若手女優。
■弥上美羽・・・佐藤仁美
愛人たちの中で自分が一番だと思っているテレビドラマのアシスタントプロデューサーで松吉の部下。
■文坂彩乃・・・佐野ひなこ
神田久未の友人。
■皐山夏希・・・MEGUMI(めぐみ)
脚本家。
■如野佳代(ゆきのかよ)・・・水野美紀
松吉と8年付き合っている舞台女優。
若村麻由美(特別出演)。

深夜のリアルタイムでは見ないが、「日テレ」の無料見逃しドラマ配信で、継続して見ることになりそう。


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