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<span itemprop="headline">【フランス映画祭】トークショー①(フランス人ジャーナリスト)に出席。</span>



きのう(19日)は、午前中「フランス映画祭」で映画「クロワッサンで朝食を」を見て、いったん家に戻り、夜の「トークショー」イベントに出かけた。

トークショーでは、フランス・パリ出身のキャスター、ジャーナリストであるフローラン・ダバディ(Florent Dabadie, 1974年11月1日 - )が登場。舞台上で、司会進行役の人と対話形式で約1時間ほどフランスの映画などを含めた現状を語った。

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トークショー」の直前に上映された映画「ピエールとジャップルー」(仮題:未公開映画)の解説から話が始まったので、この映画を見なかったことを一瞬後悔したが、すぐにフランスの映画事情などに話が移ったので、最新のフランス映画などについて生の声が聞けたので、大いに参考になった。映画「ピエールとジャップルー」は、1988年のソウル・オリンピックに乗馬の選手として出場した馬と人との実話を映画化。

トークの中で出てきた話題から、ここでクイズを。

【クイズ①】フランスの悩みの一つは、映画界にスーパースターがいないこと。ここ20年間は不在といわれる。1940年代~60年代はジャン・ギャバン、60年代~80年はアラン・ドロンジャン=ポール・ベルモンドがいたが、長い間のスター不在の中、フランスで10年後には大スターとして期待されている俳優は(ヒント1)ジャン=ポール・ベルモンド2世と言われている。(ヒント2)奥さんが有名な女優(アカデミー賞主演女優賞を受賞している人といえば)。

【クイズ②】フランスの5大スポーツとは

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考えてもらっている間に、記事は進みます。

トークショーダバディという人、一般にはあまり知られていないが、実は知る人ぞ知るという人物だった。父は、作家・作詞家のジャン=ルー・ダバディミッシェル・ポルナレフの数々のヒット曲の作詞でフランスでは広く知られている)。


サッカー日本代表監督だったフィリップ・トルシエのアシスタント兼通訳を務めたことから、日本での知名度を上げた。1998年に来日し、映画雑誌プレミア日本版(PREMIERE)」(写真)の編集者となる。フランス語と日本語(完璧!)、英語、イタリア語、スペイン語ポルトガル語、韓国語の7か国語を操る。身長は190.5cm(映画が終了した後、出てきたフランス人がいて「背が高っ!」と思った)。

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さながら「フランス映画史」の講義を聞くような、ダバディ氏の解説があった。
ルミエール兄弟が映画を発明。第一次大戦後、フランスは1920年代~30年代にかけて、クラシック(古典文学)を映画化

第2次大戦後は、映画会社ができ、1960年代には、「文学は飽きた」とアートに近い映画が生まれた。有名な映画雑誌「カイエ・ド・シネマ」が生まれ、ヌーベル・バーグ(新しい波)として、実験映画が登場し、ゴダールの「勝手にしやがれ」が代表作となった。これは、ベルモンドとセバーグの二人のシーンをひたすら撮り続け、あとから、音を入れて編集した。



1968年に「5月革命」が起こり、社会派映画が生まれた。1970年代のフランスには、日本の80年代後半のようなバブルがあった。国民が”裕福”な時代であった。そんな中に、クロード・ソーテ監督の「夕なぎ」(1972)が登場。ロミー・シュナイダー主演の映画だ。
この当時の約15年間は、ロミー・シュナイダーカトリーヌ・ドヌーブが活躍した。

1978年の映画「友情」はおススメという。会場から「ツタヤ」にありますか、という質問が飛んで、笑いが起こったが、「大きなツタヤなら、1枚くらいあると思うが、アマゾンが早い」というダバディの返事だった。


「友情」は、工場を営むヴァンサン(イブ・モンタン)、医者のフランソワ(ミシェル・ピッコリ)、作家のポール(セルジュ・レジアーニ)の三人は古くからの親友同士。いつも週末は共に過ごしていたが、互いの胸の内には様々な悩みが存在していた・・・。日本の普通のサラリーマンものに似た映画のようだ。

夕なぎ」から「ギャルソン!」までイブ・モンタンとのコンビ作で知られるクロード・ソーテ三者三様の人生とその友情を綴った温かな名編(未見なので見てみたい)。

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フランス映画というと、フランス語でフランスが制作した映画という印象を持つが実際はそうではないらしい。7割が「合作」というのだ。「EU(欧州共同体)」ができてから、フランスの「アルテ」という文化チャンネルは、ドイツとフランスの合弁である。

3大映画祭と言われる「ベネチア」(イタリア)「ベルリン」(ドイツ)「カンヌ」(フランス)の映画祭は互いに友好関係にあるようだ。日本の映画作家(監督)も、河直美などはフランスが(製作面など?)サポートしているという。80年代~90年代には、北野武の「HANABI」はベネチア映画祭で金賞を受賞したが、フランスも支えているという。

フランス映画は、過去においては、映画はスターを求め、「いつもジャン・ギャバン」で、新しい人材が育たなかった。視野が狭くならないか、という反省もでてきたようだ。ヨーロッパ各国の”アイデンティティ”(独自性)がなくなってきているとダバディは語る。

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短時間だったが、有意義なトークショーだった。

さて、【クイズ】の正解は、回答がいくつか出てきたら・・・次の記事で(笑)。


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