これが、ジェット・コースタームービーと言えるような、まったく最初から最後まで息つく暇がないほどのアクションとスピーディな展開に思わず手に汗を握った。
フランス映画で、リュック・ベッソン共同脚本・製作、ピエール・モレール監督作品。
これほど面白いアクション映画は久しぶりに見た、という印象だ。
1時間30分の無駄のないコンパクトな映画。
あとは「ラブ・アクチュアリー」(2003)「愛についてのキンゼイ・レポート」(2004)を見たくらい。「96時間」撮影時は57歳で、とにかくよく走り、高速を車で激走するハンドルさばきを見せる。とくに素手の闘いのアクションには驚かされた。
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カリフォルニア州に暮らす元CIA工作員のブライアン(リーアム・ニーソン)。仕事を退いた今の唯一の楽しみは、離婚した妻レノーア(ファムケ・ヤンセン)と裕福な再婚相手スチュアート(ザンダー・バークレー)と共に暮らす、17歳の実娘キム(マギー・グレイス)と会うことだった。
そんなある日、キムは友達のアマンダと2人だけでパリ旅行に行きたいと、実父のブライアンの元に許可書へのサインを求めてくる。最初は「ティーンエイジャーの女の子2人だけで、パリ旅行なんて危険だ」とサインを拒んだブライアンだったが、定時連絡を入れる事を条件に許す。
しかし、恐れていたことが現実となる。
パリに着いた2人は直後に拉致されてしまう。
拉致される瞬間までキムと電話で話し続けていたブライアンは、僅かな手がかりから、犯人がアルバニア系人種で構成される人身売買組織である事を突き止める。ブライアンは娘を救出するために単身パリへ乗り込み、組織に戦いを挑む。
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フランスの人身売買組織の手口は巧妙だ。
若い女性観光客を見つけると、タクシー乗り場で近づき、目的地まで「相乗り」しようと話しかけ、目的地まで届けると、そこの住所、アパートの階などを仲間に告げる。夜パーティがあるからと飲みに誘い出すこともある。
そうした若い女性は、最終的に薬漬けにされ、売春をさせられるというもの。娘のキムから、自分の友人が拉致されるところを目撃し自身も危険にさらされているという連絡を受けるブライアン。
キムが奪われた携帯に「お前が誰かは知らないが、今解放しないと、絶対に見つけ出し容赦はしない」と語りかける。すると、相手から「幸運を祈る(Good Luck!)」というひと言、挑戦的な言葉が帰ってくる。
ブライアンはキムとの会話で、背景に聞こえる言葉(言語)の分析などを行うのだが・・・。
自分の娘を守るためなら、容赦はしない という言葉通り、徹底して、相手を追いつめるところが半端ではない。アクション映画としては、「007」や「Mi」シリーズ並みの迫力がある。
キムは、歌手を目指しているが、ラストシーンで、父ブライアンから、最高のサプライズ・プレゼントを受ける。エンディングもしゃれている。
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続編では、リーアム・ニーソンも60歳になるはずだが、アクション映画で、これほどまで動きができるとは意外だった。続編も見なくては・・・。(追加:続編も鑑賞)
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