映画「ヒミズ」予告編
この1年以上、この映画の暴力描写など衝撃度を様々目にしていたので、DVDレンタル店に行っては、見ようか見まいか迷っていたが、いよいよ見たい作品が無くなってきて(笑)、ついに「ヒミズ」を見た。見ごたえ十分だった!
鬼才・園子温(その・しおん)監督の「ヒミズ」は、撮影直前の2011年3月11日に東日本大震災が起こり、大幅に脚本を変更したが、「震災後の日本」として、出演者たちの熱気が伝わる衝撃度100%の映画となった。
「ヒミズ」は、主演の染谷将太と二階堂ふみという2人の若き俳優が、日本人初のベネチア映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(最優秀新人俳優賞)をダブル受賞するという快挙が成し遂げられた。
ベネチア国際映画祭での上映後、約8分間のスタンディングオベーションを受けたニュースも話題になった。日本公開は2012年1月14日。129分間、スクリーンに釘付けにさせる脚本、役者のパワーは計り知れなく、この映画によって主演のふたりは、観客の記憶に深く刻まれることになる。
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祐一の両親は離婚、父親(光石研)は出て行ったきり、ときどき家に戻り、お金をせびりに来る始末。息子・祐一に対して父親の口癖は「お前なんか、いらないんだよ。あの時(幼いころ)川で溺れて死ねばよかったんだ。保険金も入るしな」と繰り返し語り、暴力をふるっていた。母親も、別な男と家を飛び出ていっている。
茶沢景子の母親(黒沢あすか)も、娘の景子に、死ね、と毎日迫っていて、夫婦で首つり台を製作、完了したら自殺しろと言い続けて、家族は完全崩壊している。
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景子は、祐一に好意を抱いており、祐一の貸ボート屋に顔を出して、客が増えるようにチラシを作ったり、手伝っている。祐一は、そんな景子が疎ましく遠ざける。あるときまた舞い戻って悪態をつき暴力をふるう父親を殺してしまう。そして、世の中の役に立ちたいと、”世の中の悪いヤツはぶっ殺す”と街をさまようのだが・・・。
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ラスト・シーンでは、祐一はとにかく走る。
景子が並走して、「住田! がんばれ!夢を持て! この世にたった一つの花だ」と授業での先生の言葉を繰り返す。
このがんばれ、は震災で被災された人たちに送っているのは間違いない。
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驚いたのはワンシーンだが、吉高由里子が出演していたが、もったいない使い方だ(笑)。
原作とはラストが異なり、やや救いとなっている。
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