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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「あなたへ」 (2012)</span>



 
2012年8月に公開され、昨年度の邦画では話題作の一本となった「あなたへ」をようやく見た。鉄道員(ぽっぽや)」「ホタル」などで高倉健が、本作で20本目となる降旗康男監督とのタッグで贈るロード・ムービー。

高倉健といえば、寡黙な俳優というイメージが強く、この映画でも、多くは語らず、セリフも極端に少ない。予告編や映画CMでは”ありがとう”とつぶやくシーンが有名だ。
 
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先立った妻の遺言に従い、北陸(富山)から1,000キロ以上離れた妻の故郷・長崎へと旅立った主人公が、道中で様々な人々との一期一会を重ねる中で、亡き妻の知られざる想いと深い愛情に気づく姿を叙情豊かに綴る。
 
共演に田中裕子。また主人公が旅先で出会う人々には、佐藤浩市ビートたけし余貴美子草なぎ剛綾瀬はるか原田美枝子など豪華キャストが名を連ねている。お笑いコンビ・ナインティナイン岡村隆史も出演している。
 
倉島が出会う人々はそれぞれ問題や悩みを抱えて生きている様子が垣間見えるところも面白い。過去が謎に包まれたような佐藤浩市だったが、意外な過去が明らかになる。
 
北陸・富山の刑務所で指導技官を務める倉島英二(高倉健)のもとにある日、亡き妻・洋子(田中裕子)からの絵手紙が届く。そこには、“故郷の海を訪れ、散骨してほしい”と記されていた。
 

 
お互いに理解し合っていたと思っていた英二には、妻がなぜ生前に言わずに、このような形で伝えようとしたのかが分からない。英二はその真意を知るためにも、妻の願い通り彼女の故郷・長崎を目指すことに。本当ならば妻と旅行するために準備していた手製の改造キャンピングカーに乗り込み、いざ富山を後にする英二だったが・・・(HPより)。
 
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田中裕子の妻役が、主に生前のシーンで登場するが、いい表情をしている。
田中裕子といえば、1980年代初めごろファンだったので「北斎漫画」(1981)「男はつらいよ 花も嵐も寅次郎」(1982)「ザ・レイプ」(1982)そして何と言っても「天城越え」(1983)がよかった。
 
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大滝秀治は、この映画が遺作となってしまった(2012年10月2日没。享年87歳)。
印象に残る映画は、映画「不毛地帯」の経済企画庁長官役や「男はつらいよ 夕焼け小焼け」の古書店主など。
 
数年に1本映画に出演する高倉健だが、大画面に登場するだけで、絵になるような貴重な日本を代表する、数少ない映画スター俳優である。
 
映画としては、これまでの降旗監督の作品と比べると、感動的なシーンなどがなく、淡々と描かれていたという印象だった。
 
追加:2014年11月10日、高倉健、死去のため、本作が遺作となった。
ご冥福を祈ります。
 
 
 
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