「素晴らしき哉、人生」(IT'S A WONDERFUL LIFE、Trailer)
名作の誉れ高い「素晴らしき哉、人生」(フランク・キャプラ監督、1946年作品)をようやく見た。
この映画を未見と知るや、alf.momさんや多くのブログ友が、いい映画だとすすめていた。見ごたえのある映画だった。
この映画の製作時は、ちょうど終戦直後の1946年というから、日本は、モノ不足・食料不足の時代。米国の豊かな生活ぶりなどとは、対照的なのが印象に残る。
フランク・キャプラの作品は、このところ「スミス都へ行く」「或る夜の出来事」を見ているが、このあと「群衆」を見る予定。最後の監督作品となった「ポケット一杯の幸福」は、かなり以前にTV放映で見たことがある。
2003年のAFI選定「ヒーローと悪役ベスト100」ではジョージ・ベイリー(ジェームス・スチュアート)がヒーローの9位に、ミスター・ポッターが悪役の6位にランクイン。
2008年の「AFI's 10 TOP 10」ではファンタジー部門3位にランクイン。
これまでのキャプラ映画の集大成として1946年に米国で公開されるも、当時は興行的には惨敗となったという。
映画は、天から、地球上で苦しんでいる人を救うために選ばれた「天使」が派遣されて、人助けをするというファンタジー的な作品。天使は、地上の人物について、その子供時代から現代までの生きざまなどを徹底的に教え込まれる。
ジェームス・スチュアートが、熱演。
現実と空想の中で、感情の起伏が激しいが、最期には、家族全員でハッピーエンドを迎える。米国のクリスマス・シーズンには、毎回テレビ放送などが行われるという、定番映画のようだ。
ストーリー:

自分の夢を追いながらも父親の急死に伴い家業の建築貸付(住宅ローン)組合(B&L)を継いで田舎の小さな町で過ごさざるを得なくなっていたジョージ・ベイリー(ジェームズ・ステュアート)は、町一番の富豪である銀行家ポッター(ライオネル・バリモア)の圧力に負けず、真面目に働いていた。
金持ちのポッター(ライオネル)(左)
家庭にも恵まれて、事業も好転しつつあったが、そんな彼に不運な出来事が起こる。そして、クリスマスの晩に自殺を図ろうとした彼に、翼をまだ持っていない二級天使が翼を得るために彼を助ける使命を受け、現れた。
天使は「生まれて来なければよかった」と言うヘイリーのため、特別にヘイリーが生まれて来なかった場合の世の中を見せる。ヘイリーにとってはなじみのある人々が登場するが、相手は、ヘイリーのことは当然知らないところが面白い。
そして彼がいかに素晴らしい人生を送ってきたかを理解させようとするのだった。川に飛び降りて自殺しようとするヘイリーの前に天使が先に飛び降りて、ヘイリーに助けさせることで、自殺を思いとどまらせるのだった。天使は、川に飛び込んだヘイリーを助けようとしたのだという。
いろいろと考えさせられる映画ではあった。
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