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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「素敵な人生のはじめ方」(2006、米映画)(日本未公開)</span>


 
素敵な人生のはじめ方」(原題:10 Items or Less, 2006)は、「~のはじめ方」といった似たようなタイトルの作品があるが、これは日本未公開作品

主演のモーガン・フリーマンが製作総指揮を兼任した。
史上初めて、劇場公開中にインターネットでのダウンロード公開を行った作品として知られる。CS放送されたが、見て損なしの映画だった。
 
モーガン・フリーマンが、映画の中で、かつて名優として知られていたが現在は全く仕事が無いという役者を演じている。DVDコーナーを見ると自分の出演したDVDが、売れないからか、半額サービス品として並べられている。
 
そのフリーマンは、なんとか俳優として復帰するためにインディーズ映画のオーディションを受けようとするが・・・。
 
彼が狙う役柄はスーパーの夜間店長。そこで、あるスーパーを覗きに行って、役作りを研究しようとする。男は、向かった先のスーパーで、レジ打ちをしているスカーレットという25歳の女性と知りあう。
 


 
男は、誰にでも気楽に話しかける初老に差し掛かった男。男は、スカーレットが、新しい会社の面接に行くということを聞き、自分が面接官の役をやるから、自然体で、話をするようにすすめる。
 
スカーレットは、私生活については多くを語らないが、離婚の手続き中であること、そしてこれまでレジの仕事しか経験はなかったが、そのレジは、映画の原題にある“10 
Items or Less”という、10品目以下の購入専門のレジで、とくに賑わっていた。
 
10品目以下、と断りがあっても、客は守る人が少なく、イライラが募っていた。しかも、もうひとりレジ係がいたが、マネージャー(店長)の愛人であることをいいことに、仕事はせず、足のマニキュアを塗ったり、レジにいるだけ、という体たらく。
 
そんな職場に嫌気がさしたのと、新しい人生を模索したいということがあり、建設会社の秘書兼事務の仕事の面接を受けることになったのだった。初老の男から、いろいろとアドバイスを受けたことを生かして、面接に臨んだ。
 
結果はおそらく合格だったろうが、映画はそこまでは映さずに、今まで他人に閉ざしていた心を開くことができるようになり、表情も明るくなり、男とスカーレットは、今後会うこともないだろう、といって別れの時を迎える。
 
ラストシーンで、スカーレットの車で、男の家まで送ってもらうが、家の近くで、男とスカーレットは、同じ境遇である孤独から解放され、新しいそれぞれの未来に道が開かれたような幕切れだった。おたがいに見つめ合って「それじゃあ」といったところで、END
 
なかなか味わいのある終わり方だった。親子以上も年が離れているので、ラブストーリーには進展しなかったが、相談相手となる真の友人をもたない者同士が、今後、何かあったら相談相手になってもいいという、いい感じの雰囲気だった。劇場で公開されたとしても、地味でマイナーの部類。DVDで見るくらいで十分かもしれない。
 
映画の中で、男(フリーマン)はクリント・イーストウッドがこう言っていたよ(「ミリオンダラー・ベイビー」で共演)とか言うシーンがあり、この男はフリーマン自身を反映しているようなのだ。レジの女性を演じた女優は、パス・ベガというスペイン出身の女優で、スペインというと、ぺネロぺ・クルスのような雰囲気も漂わせていた(笑)。
 
興味のある人はDVDで。
 
☆☆☆
 
出演:
 
アン・デュデック