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<span itemprop="headline">映画「刑事」(イタリア映画、1959)</span>


イタリアを代表する監督の一人、ピエトロ・ジェルミが監督・主演したのが「刑事」(1959年)。
 
オープニングの「アモーレ・アモーレ・アモーレ・アモレミオ~」の切ない哀愁を帯びたカルロ・ルスティケリの音楽「死ぬほど愛して」で、映画の世界に引き込まれる。後の「ブーベの恋人」も、ルスティケリの音楽で、しかも主演がクラウディア・カルディナーレで、ソフィア・ローレンと人気を二分する人気であったようだ。

ずっとあとにリバイバルで見た。TVでも見ている。

オープニング映像はこちら↓:

Maledetto Imbroglio: Piazza Farnese

一徹な警部を演じたピエトロ・ジェルミが、非情な中にも、時折見せるまなざしが印象的だった。若く貧しい男と女を問い詰めていく過程で、アパートの住人たちやそれを取り巻く人々の様々な生活や裏側が描かれていく。





ローマのアパートで白昼、強盗騒ぎが発生した。
イングラバーロ警部(ピエトロ・ジェルミ)とサーロ刑事(サーロ・ウルツィ)たち
が、犯人探しに聞き込みを開始する。

通い女中のアスンティナ(クラウディア・カルディナーレ)は、事件の起きた時、
隣のバンドウチ家にいたという。イングラバーロ警部はアスンティナに色々と質問した。
電気工の恋人がいるという。





バンドウチ家を訪れ夫人のリリアーナ(エレオノラ・ロッシ・ドラゴ)にアスンティナについて聞き込むイングラバーロ警部。アスンティナはこのアパートの複数家の通い女中だった。リリアーナは美しい夫人だがどこか暗い影があった。リリアーナはアスンティナも恋人の電気工も真面目だと請合ったのだが・・・。

やがて、郊外にあるアスンティナの家へ突然押しかけたイングラバーロ警部は、慌てて
出かけようとしたアスンティナに詰め寄った。

「もう、お前達の話には騙されないぞ、バンドウチ夫人殺しは多分、お前の手引きだ。
正直に答えろ」と。

その時、戸口にディオメーデが来た。
「逃げて!」アスンティナが叫ぶ。

捕らえられたディオメーデは、全てを告白した。

「殺す気はなかった。本当です。結婚する金が欲しかったんです」

警察の車に乗せられるディオメーデ。車が走り出す。

アスンティナは外へ飛び出し、車の後を追いながら悲痛の叫びをあげた。

「ディオメーデ、ディオメーデ・・・」 

車から遠ざかるアスンティナの姿がだんだん小さくなっていった。

このラストは、印象に残る。

C.C.のグラマー(死語)な肢体も印象的(笑)。

イタリア映画の代表作の1本だ。