fpdの映画スクラップ貼

「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">★映画の名シーン(「刑事」1959、ラストシーン、”アモーレ、アモーレ♪”</span>



ピエトロ・ジェルミの渋い刑事役と、健気だが野性味のあるクラウディア・カルディナーレの熱演が光る「刑事」(1959)は、ラスト・シーンに流れるカルロ・ルスティケリの哀調を帯びた音楽が印象的だった。





イングラバーロ警部(ピエトロ・ジェルミ)は苛立っていた。
殺人事件の捜査は進展しない。事件の関係書類を整理するよう部下に命じた警部は、ふと、アスンティナ(クラウディア・カルディナーレ)から手渡されたバンドウチ家の部屋の鍵を手に取った。この鍵は、”合鍵”!?・・・。

郊外にあるアスンティナの家へ突然押しかけたイングラバーロ警部は、慌てて出かけようとしたアスンティナに詰め寄った。「もう、お前達の話には騙されないぞ、バンドウチ夫人殺しは多分、お前の手引きだ。正直に答えろ」

その時、戸口にディオメーデが来た。「逃げて!」アスンティナが叫ぶ。

捕らえられたディオメーデは、全てを告白した。
アスンティナの鍵でバンドウチ家に忍び込んだが、室内を物色中にリリアーナ夫人が帰ってきてしまった。叫ぼうとする夫人をディオメーデは持っていたナイフで刺してしまったのだ。何回も・・・。「殺す気はなかった。本当です。結婚する金が欲しかったんです。」

     
警察の車に乗せられるディオメーデ。車が走り出す。アスンティナは外へ飛び出し、車の後を追いながら悲痛の叫びをあげた。

「ディオメーデ、ディオメーデ・・・」。
アスンティナの姿が小さくなっていった。♪アモーレ、アモーレ、アモーレ、アモレ・ミオ~♪

  「刑事」

ローマ近郊の小都市で主婦が殺害された。
事件を追う警部は徐々に真相に迫っていくが、捜査の過程で様々な人間模様が浮かび上がる・・・。殺人捜査を主軸に、市井の人々の哀愁を描いた名編。同時に、地道な捜査活動を極めて詳細に描写しており、その細やかさの積み重ねが見事な緊迫感を生み出している。

鉄道員」(1956)「わらの男」(1959)で監督・主演したピエトロ・ジェルミが、今度はローマの一警部に扮し、その警部を通して、さまざまな市民生活の断片を描き出していく。


クラウディア・カルディナーレ
は映画出演2作目にして、イタリアの人気女優の仲間入りを果たした。チュニジア生まれで、母語はフランス語。イタリア語は18歳で初めて話すことに。1957年、チュニジアで開かれた美人コンテストで優勝したことがきっかけで映画界入り。フェデリコ・フェリーニ監督作品(「8 1/2」など)やルキノ・ヴィスコンティ監督作品(「山猫」など)が代表作。

1960年代にはブリジット・バルドーBB)、マリリン・モンローMM)らと並び、CC (Claudia Cardinale) としてセクシー女優としても人気を誇っていた。

監督:脚本:
    ピエトロ・ジェルミ
原作:C・E・ガッタ
撮影:レオニーダ・バルポーニ
音楽:カルロ・ルスティケリ

出演:ピエトロ・ジェルミ
    クラウディア・カルディナーレ
    ニーノ・カステルヌオーボ
    エレオノラ・ロッシ・ドラゴ
    サーロ・ウルツィ
    フランコ・ファブリツィ
    クローディオ・ゴーラ



↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
「にほん映画村」に参加しています:ついでにクリック・ポン♪。