「ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦」(1972)は、サム・ペッキンパー
監督で、スティーブ・マックィーン主演。
ロデオという荒々しい“儀式”を通して、失われゆく西部の姿を描いた
サム・ペキンパーの傑作映画。
経済成長の波により、伝統のあるロデオ一家が、崩れつつある中で、その伝統を
守ろうとする男たちの姿を描いた。出演はスティーブ・マックィーン、
ロバート・プレストン、アイダ・ルピノ、ベン・ジョンソン、ジョー・ドン・ベイカー、
バーバラ・リー、メアリー・マーフィー、ウィリアム・マッキニー、ダブ・テーラー、
マシュー・ペキンパー、サンダウン・スペンサーなど。
アリゾナ州、プレストン。ジュニア・ボナー(スティーブ・マックィーン)は、
かつて西部でならしたロデオの名チャンピオン。
若い頃ニューヨーク・マディスン・スクェア・ガーデンのロデオ大会に出場した
こともあるエース・ボナー(ロバート・プレストン)の次男で、ロデオ競技会を
求めて転々とする西部の渡り鳥である。
プレストンでは、84年の歴史を持つフロンティア・デイ記念ロデオ大会が
行なわれようとしていた。ジュニア・ボナーは、このロデオ大会に出場するために
エースや母エルビラ(アイダ・ルピノ)、兄カーリー(ジョー・ドン・ベイカー)の
住む故郷の町プレストンに帰ってきた。
彼がこの大会で戦いたいと思っているのは、かつて戦って乗りこなせなかった、
牧場主バック・ローン(ベン・ジョンソン)の持ち牛サンシャイン号だった・・・。
いよいよロデオ大会が開催される日がきた。競技種目は、当日の有終の美を
飾る荒牛乗りで、ジュニアは目的のサンシャイン号に再挑戦して、8秒を上廻る
新記録をだして賞金950ドルを得た・・・。そして再び、ロデオの旅に出発した。
サム・ペキンパー=マックィーン映画は、「ゲッタウエイ」が有名だが、
このロデオ映画も、父親のあとを受け継いだジュニアが、ロデオを
懸命に守ろうとする姿が印象的だった。
マックイーンの西部劇スタイルは、「荒野の七人」を彷彿とさせる、
かっこよさがあった。特に荒馬を乗りこなす姿が、印象に残る。
☆☆☆