32年間という長い間、「日曜洋画劇場」(当初は土曜洋画劇場)の解説をつとめていた淀川長治
(1909年4月10日ー1998年11月11日)さんは、テレビの映画評論の草分け。
番組開始から死の前日まで、独特の語り口、特に「怖いですねえ、恐ろしいですねえ。」や番組最後の
「それでは次週をご期待ください。さよなら、さよなら、さよなら・・・。」は名台詞。
個人的に印象に残る言葉:
①映画は、エロ・グロは除いて、作り手の意思があり、基本的につまらない映画はない。
(実際に、数多くの映画をテレビで解説していて、あるとき ”おもしろくない”映画も
あるのでは、と聞かれて。そういう時は、どこかにいいところがあるはずと、そこを
強調して、視聴者に見たくなるような気にさせる、というニュアンスでした。)
②映画が好きな人も、あまりという人も、月に2本は新しい映画を見ましょう、と強調。
①については、劇場で見て、「なんだ、がっかり」「見て損した」という
のがたまにあるので、100%、同意できませんが(爆)。
②は、かつて、学生時代、社会人若手時代は、それこそ毎週、新作映画を見ていましたから、
「あれ、月2本なんて、楽勝!」と思っていました。しかし、現在となると、そのペースに近い
ので、やはり最低月2本の劇場映画鑑賞というのは、当たっているなと思います。
今年、劇場で見たのは・・・と。
ええと。1月の「硫黄島~」「愛の流刑地」ではじまり、「ディパーテッド」「ドリーム
ガールズ」「カンバセーションズ」「パフューム」「ステップアップ」あと3-4本 etc.
GW期間で、取り戻す(7-8本は見たい)予定です。
淀川長治のベスト集
これ1本というジャンル別映画 「キネマ旬報」1967年10月上旬号
○「愚かなる妻」(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)
○ミュージカル映画この1本 「キネマ旬報」増刊「ミュージカル・スター」(1968年)
「ウエスト・サイド物語(ロバート・ワイズ、ジェローム・ロビンス)←激しく同意、同意!!
○日本映画史上のベスト3 「キネマ旬報」1979年11月下旬号
残菊物語(溝口健二)
羅生門(黒澤明)
戸田家の兄妹(小津安二郎)
○外国映画史上のベスト3 「キネマ旬報」1980年12月下旬号
黄金狂時代(チャールズ・チャップリン)
戦艦ポチョムキン(セルゲイ・エイゼンシュテイン)
グリード(エリッヒ・フォン・シュトロハイム)
大いなる幻影(ジャン・ルノワール)
ベニスに死す(ルキノ・ヴィスコンティ)
○オールタイム・スター ベスト5
「キネマ旬報」1985年1月上旬号
○(男優)
チャールズ・チャップリン ← 同意
オーソン・ウェルズ
ルイ・ジューヴェ
ローレンス・オリヴィエ ← 同意
スペンサー・トレイシー
○(女優)
メリー・ピックフォード (見てないので)
グレタ・ガルボ ←同意
マレーネ・ディートリッヒ ←同意
ベティ・デイヴィス ←同意
イングリッド・バーグマン ←同意
○松竹映画 オールタイム・ベスト10 「キネマ旬報」1986年8月下旬号
戸田家の兄妹(小津安二郎)
浪華悲歌(溝口健二)
祇園の姉妹(溝口健二)
春琴抄・お琴と佐助(島津保次郎)
父ありき(小津安二郎)
秋刀魚の味(小津安二郎)
彼岸花(小津安二郎)
二十四の瞳(木下恵介)
女(木下恵介)
東京物語(小津安二郎)
張り込み(野村芳太郎)
復讐するは我にあり(今村昌平)
マダムと女房(五所平之助)
元禄忠臣蔵 前・後編(溝口健二)
男はつらいよシリーズ(山田洋次)
天一坊と伊賀亮(衣笠貞之助)
みかへりの塔(清水宏)
浅草の灯(島津保次郎)
生まれてはみたけれど(小津安二郎)
転校生(大林宣彦)
・・・だそうです。うーむ。見ているのが少ないので、なんとも。
fpdは「七人の侍」「砂の器」「白い巨塔」「椿三十郎」「天国と地獄」は譲れません(爆)。