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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">1950年代⑤「情婦」</span>



 
 「情婦」(1957年、米)(原題:Witness for the Prosecution 「検察側の証人」)
 
 二重、三重のどんでん返しで「あっ」と言わせる、傑作サスペンス法廷劇でした。
 テレビで、何回も見ましたが、そのつど唸らせるものがあります。

 マレーネ・ディートリッヒの名演に尽きるかも。

 なんといっても、監督・脚本がビリー・ワイルダーでは・・・おもしろいのは当然でしょうか。
 邦題は「情婦」ですが、原作は「検察側の証人
 
 自分(マレーネ・ディートリッヒ)の夫(タイロン・パワー)が、殺人の容疑をかけられ裁判に
 なります。最愛の夫を助けるはずの妻が、なんと検察側の証人に立ったのです。

 そして、あえて夫に不利な証言(家に帰った時に、血痕が付着していた・・・など)をする・・・。
 実は、これこそ、高等戦術だったのです。相手(検察)に勝つためには、味方をまず、だます・・・。
 モノクロ映画でしたが、ストーリーの展開が面白く、ぐいぐいとひきつけます。


 ビリーワイルダーといえば「お熱いのがお好き」「アパートの鍵貨します」などコメデイ
 タッチで知られますが、固そうに見える裁判劇も、ユーモアもあり、見せました。

 しかし、ドラマは、二転、三転の展開に、
 (あっと驚く為五郎)です。あっ、これは聞かなかったことに・・・
 知っている人は歳がばれます!

 原作はアガサ・クリスティの短編小説「検察側の証人」。

 100万ドルの脚線美と評された、マレーネ・ディートリッヒの冷徹な演技。

 一事不再理、一度出た判決は覆されないという裁判の法律は現在でも生きています。

 無罪の判決が下されれば、たとえ後で真犯人と解っても同じ裁判にかけることは出来ない、
 何とも理解しがたい制度です。

 うるさい看護婦役、エルザ・ランチェスターと老獪なチャールズ・ロートンが笑わせます。
 ドラマに直接関係のない会話が単調になりがちな法廷劇に味付けをしていました。

 葉巻、手紙、ブランデーのボトルといった小道具の使い方もうまい!。


文句なく、おもしろい!

☆☆☆☆