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映画「ザ・キラー」(原題:The Killer, 2023)を見る(鬼才デヴィッド・フィンチャー監督)。

ザ・キラー」(原題:The Killer, 2023)を見る(Netflixで11月10日配信開始)。監督は「セブン」ファイト・クラブ」「ソーシャル・ネットワーク」など数多くの名作を生み出した鬼才デビッド・フィンチャー

アカデミー賞10部門にノミネートされた前作「Mank マンク」に続いてNetflixオリジナル映画として手がけた作品。

主演マイケル・ファスベンダーによるサイコ・サスペンススリラー。共演は「フィクサー」「アベンジャーズ/エンドゲーム」のティルダ・スウィントン、「Mank マンク」のアーリス・ハワード、「トップガン マーヴェリック」のチャールズ・パーネルなど。

これまでの映画に登場する殺し屋、スナイパーとは一線を画するような主人公が描かれる。暗殺者が自分の心情を独白しながら淡々と復讐を遂げていき、起伏こそないがそれでいて、暗殺者が表情をまったく変えずに、容赦なく相手を銃で始末してしまうところは非情さがにじみ出ている。

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ある夜のパリ。目立たない服に身を包み、空きオフィスの一室から向かいの高級アパートに住むターゲットを狙う暗殺者 (マイケル・ファスベンダー)。

ライフルを手に、仕事を確実にやり遂げるため、落ち着いて計画通りにあらゆる段階を進めていく。

ところが、ニアミスが発生。

暗殺者は常に心の中で「やるべきこと。もし成功したければ感情移入はするな」など決まった言葉を繰り返し冷静さを保つ。そして冷静な行動で逃亡する。

しかし雇用主が望むのは暗殺者本人の死。自宅を襲われ、安息の場所を奪われ、自分を見失いそうになりながら、彼は抗(あらが)う。ようやく手に入れた安らぎを乱す者は2度と許さない。

パリの次は、隠れ家であり自宅があるドミニカ共和国へ。家に帰ると血の痕跡があった。病院へ行くと、何者かに暴行されて重症の妻のマグダラ(ソフィー・シャーロット)がベッドに横たわっていた。

暗殺に失敗した暗殺者の代わりに殺されそうになり、逃げたと言う。暗殺者は復讐を決意する…。

そして、暗殺の仲介者で弁護士ホッジス(チャールズ・パーネル)がいるアメリカ・ニューオリンズへ。ホッジスから妻に手を出した暗殺者の正体を聞き出すつもりだったが、釘を胸に打ち込むとすぐに死んでしまった。

暗殺者はホッジスの助手・ドロレスから妻を襲った2人の殺し屋、ブルート(サラ・ベイカ)とエキスパート(ティルダ・スウィントン)の住所を聞き出すとドロレスを殺害。

そして、暗殺者はフロリダのブルートのところへ飛行機で飛び、格闘の末、ブルートを殺害する。証拠隠滅のために火炎瓶でブルートの家を燃やす。

暗殺者は続いてニューヨークにいる殺し屋・エキスパートのところへ。暗殺者は高級レストランにいるエキスパートの向かいに座る。暗殺者はエキスパートを川に連れ出して銃殺した。

暗殺者が最後に向かったのはシカゴにいるクライアントのクレイボーンアーリス・ハワード)だ。暗殺者はクレイボーンペントハウスにやってきて銃を向ける。

レイボーンは「仲介者のホッジスから暗殺の失敗を聞かされ、追加の15万ドルで証拠を隠滅したほうがいいと言われたから了承しただけだ」と話した。

暗殺者はクレイボーンを殺さずに自宅のあるドミニカへ帰る。数カ月後、暗殺者は退院した妻と悠々自適に暮らしていた。

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依頼者との通話に使った携帯は話が終わると破壊してごみに捨てる。証拠品となる物は、すべて街中のゴミ箱だったり、海の中などに投げ捨てる。

目的の場所でドアの鍵が開かない場合は、鍵穴の写真を撮り、アマゾンでスマートキーを複製してしまうといったシーンも描かれる。

復讐する暗殺者の殺しと独白を一方的に描くことで暗殺者の人間性や葛藤を浮かび上がらせているところが見どころ。

主な登場人物:
■暗殺者:マイケル・ファスベンダー
■殺し屋・エキスパート:ティルダ・スウィントン
■殺し屋・ブルート:サラ・ベイカ
■弁護士・ホッジス(暗殺の仲介者):チャールズ・パーネル
■マグダラ(暗殺者の妻):ソフィー・シャーロット
依頼人・クレイボーン:アーリス・ハワード

 

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