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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「最後まで行く」(2014、韓国)を見る。同名リメイク日本版は5月19日公開。

最後まで行く」(2014、韓国)を見た。スリリングでハラハラの展開で”めちゃくちゃ”面白い。ジェットコースタームービーとはこのことか。

5月19日から公開される岡田准一綾野剛主演の同名タイトルの映画は、韓国版のリメイク。脚本がすばらしく、全く飽きさせない。すでに何か国かでリメイクされているのは面白いという証明。

陰謀に巻き込まれていくマズイ刑事とそれを追う謎のヤバイ刑事が織りなす、年の瀬の96時間の攻防を描くが、爽快なエンディングに驚かされる。

マズイ刑事ゴンスを演じるのはイ・ソンギュンで「パラサイト」の金持ち側の父親を演じた俳優。ヤバイ刑事パクをチョ・ジヌンが怪演。超が付く悪徳刑事で、ルックスが演歌歌手・徳永ゆうきに似ている(笑)。

日本版もまったく同じではなくアレンジしているはずで、見たくなった。

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コ・ゴンス刑事(イ・ソンギュン)は、母の葬儀と内務監査が重なりストレスがMAXのなか、車で男を轢いてしまう。

ひき逃げを隠蔽しようと、男の遺体をトランクに詰め込むものの、処理に困ったゴンスは母の棺に入れて一緒に埋葬することにした(韓国では火葬でなく土葬)。

なんとか男の遺体を隠すことに成功したゴンスだが、ある日「お前が男を轢いたことを知っている」という電話が入る。腰を抜かすほど驚くゴンス。

さらに、ゴンスが轢いた男は、イ・グァンミン(チョ・ハソク)という時効間際の殺人犯で、捜査をゴンスたちの班が担当することになった。

ゴンスたちがイの捜査をするなか、電話で脅迫してきた相手が同じ刑事のパク・チャンミンチョ・ジヌン)であることが判明する。

パクは執拗に、イの遺体を引き渡すようにゴンスに迫るが、ひき逃げしたことがバレたらゴンスも刑務所行きになる。

パクはなぜ亡くなった男の遺体を欲しがるのか?

じわじわと追い詰められていくゴンスは、このピンチを切り抜けられるのか?

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(以下、ネタバレ)見る予定の人はスルーしてください。

パクは、ゴンスにあの手、この手でイの遺体を引き渡すように執拗に迫る。裏でゴンスを脅すのはパクにも誰にも知られたくない秘密があるからだ。実はイは生前に、パクから個人金庫の鍵を盗んでいた。その金庫には違法薬物が隠されていた。

以前パクは麻薬捜査課にいたときに押収した違法薬物をネコババし、一部を売りさばいて薬を使ったクラブを経営していた。そのクラブは大繁盛し、パクは裏社会を牛耳るようになっていった。

そんななかパクが極道との契約を結ぼうとした直前に、イは金庫の鍵を持ち逃げして姿を消してしまった。

なぜパクはイが亡くなっているにもかかわらず、鍵ではなく遺体を欲しがっているのか。実は、個人金庫の鍵をイは体内に入れて持ち歩いていた。そのため、パクはイの行方を知るゴンスを脅して、遺体を手に入れようとしていた。

イと同郷の男から、パクの違法行為を聞いたゴンスは、イが入っている母の墓を掘り返し、遺体のなかから鍵を見つけだした。

さらに遺体には銃創があり、車に轢かれる前から亡くなっていたことが分かる。墓に同僚のサンホが現れ、ゴンスは窮地に。

ゴンスの交通違反切符に、ゴンスから自損事故と聞いていた2日前の車の損傷を見つけたため、不審に思い、つけてきたのだった。

しかし、サンホは幼い娘がいるうえに、母を亡くしたばかりのゴンスを刑務所に入れることはしたくなかったため、手錠を解いてくれた。

サンホの優しさにホッとしたゴンスは、車内で同じ警察官のパクがイを消したことをサンホに明かす。その際中にパクから着信が入る。

そして、ゴンスだけ車外に出ろと指示されたため、車を降りたゴンスだったが、直後にサンホが乗っている車が鉄骨の落下により押しつぶされてしまう。

パクはゴンスの様子を遠くで確認しながら、翌朝の6時までにイの遺体を渡せと言う。

ゴンスはすべてを洗いざらい話し、パクを道連れに自首すると宣言。するとパクはゴンスの妹と娘が住む家に行き、今度は家族の命が危ないと脅す。急いでゴンスは、自宅に戻るが、妹と娘は無事でパクの姿はなかった。

ゴンスがパクにイの遺体を渡す約束の時間になった。遺体を引き渡したあと、ゴンスはパクに撃たれそうになるが「俺が保険をかけずに、ここに来ると思うか?もし俺を消すなら、違法薬物の売買や店のこと、イを撃ったことを、すべてが書かれたメールを自動送信してやる」と言う。

それを聞いたパクはゴンスに銃口を向けることを止め、ひとまずイの遺体を乗せて走り去ろうとするが、車が突然爆発して湖に沈んでしまう。

ゴンスは、あらかじめイの遺体に爆薬をセットしていた。ゴンスは、銃を構えて湖からパクが上がってこないか確かめて、家に戻った。

それから家で一息ついていたゴンスの前に、なんと湖に沈んだはずのパクが現れた。「驚いたか。俺もだ。潜水記録を更新した」

マンションの一室で、二人は緊迫した戦いを繰り広げ、最後は本棚の下にある銃を取りに行こうと揉み合いになる。銃の引き金部分にはネジが入り込んでいたため、暴発して弾がパクに命中。

さすがの不死身の男・パクでも亡くなってしまう。

後日、ゴンスは警察に、これまでのすべてを告白した。しかし、今回の事件は現職の警察官2人が関わっていたということで、赴任したばかりの新署長は、不祥事を嫌って隠蔽することを決めた。

咎めなしとなったゴンス。同僚のサンホが亡くなったこともあって辞職を決意し、退職金はサンホの母に渡すことにした。

警察を去るゴンスに、チャン班長は「辞表は受け取るが、いつでも戻ってきていいんだぞ」と声をかけた。

数日後、ゴンスは、妹が以前から希望していたトースト店を開くことを許した。そして、母の墓の前で金庫の鍵を拾ったゴンスは、ヤクザが経営する個人金庫へ向かった。

そこでゴンスが目にしたものは、3畳ほどの部屋に敷き詰められた持ち帰れないほどの札束の山だった。
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警察内部の汚職、不正を描くのはロサンゼルス市警、ニューヨーク市警などを取り上げたハリウッド映画のお家芸かと思ったら、韓国警察も組織ぐるみの汚職まみれの実態を描いているのが驚き。この映画の凄みはパクの大迫力。不死身のスーパーマンのような描かれ方で驚かされる。

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【登場人物とキャスト】
■コ・ゴンス(イ・ソンギュン)
西部警察署強力1チ-ム刑事。母の葬儀で妹と揉めるなか、道路に飛び込んできた人を誤って轢いてしまう。とっさに男の遺体を車のトランクに隠すが…。
■パク・チャンミン(チョ・ジヌン)
ゴンスに接触してくる男。実は中部警察署の刑事でゴンスが轢いた男を探している。屈強男で、裏で麻薬クラブ経営者で、麻薬王の異名を持つ。パクだけでなく、客の男たちが全員刺青というのも驚き。
班長(シン・ジョングン)
ゴンスが所属する班のリーダー。
■チェ・サンホ(チョン・マンシク)
ゴンスの同僚で同じ班に所属。人懐こい性格だが、最後は壮絶な死を遂げる。
■ト・ヒチョル刑事(キム・ドンヨン)
ゴンスの後輩刑事で同じ班に所属。
■ナム・ヒョンジン刑事(チュ・ソクテ)
ゴンスの同僚刑事で同じ班に所属。
■イ・グァンミン(チョ・ハソク)
ゴンスに轢かれた男。実は風俗店を経営している指名手配犯。
■チョ・ヌンヒョン(イ・ジェウォン)
イ・グァンミンの故郷後輩。前科有り。
■コ・ミナ(ホ・ジョンウン)
ゴンスの娘。妻と離婚したためゴンスが引き取る。おもちゃが趣味。
■コ・ヒヨン(シン・ドンミ)
ゴンスの妹。自分の店(食品関連)を持ちたいと考えている。

 

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