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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「そして、バトンは渡された」(2020)を見る。

「そして、バトンは渡された」(2020)を見る。原作は2019年に本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの小説。2021年10月時点で累計発行部数は110万部のベストセラー。予想以上に脚本がよくできていて面白い

タイトルの意味は、3人の父、2人の母(生みの母は幼いころ事故で死亡)、血の繋がらない親の間を「リレー」して、現在3人目の父親・森宮壮介と暮らす17歳、高校2年生の主人公・森宮優子が成長していく様子を描く。

監督は「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」(2018)「老後の資金がありません!」(2021)の前田哲

主演は「仮面病棟」「キネマの神様」の永野芽郁(ながの・めい)。共演は、田中圭石原さとみ市村正親大森南朋、岡田健史ほか。

別々のストーリーがあるとき交差する展開や、父親が三人という母が奔放で風来坊とみられていたが実は…という事情が明かされる。

<あらすじ>
高校3年の森宮優子(永野芽郁)は、優しい父の壮介(田中圭)と二人暮し。泣きたい場面でも無駄に笑顔を降りまく優子は、その習性ゆえにクラスでも浮いた存在だった。技術不足にも拘らず、卒業式の合唱のピアノ奏者を押し付けられる優子。

一方で泣き虫「みぃたん」と呼ばれる小学生の少女の家に、梨花石原さとみ)という新しい母親がやって来た。梨花は浪費家でお調子者だが、その一方で気立てが良く「みぃたん」を手放せないほど愛してしまった。

ある日「みぃたん」の実父の水戸秀平(大森南朋)が、突然ブラジルに移住すると言い出した。妻の梨花は移住を拒否して離婚。「みぃたん」と離れたくない梨花は、言葉巧みに「みぃたん」を日本に残らせ、自分の旧姓の田中姓にしてしまった。

「みぃたん」が友達の影響でピアノに興味を持つと、義母の梨花は、大金持ちの泉ヶ原(市村正親)という老人と再婚した。泉ヶ原の屋敷にはグランドピアノがあったのだ。優しい泉ヶ原に大切にされる「みぃたん」。

     大金持ちでグランドピアノのある2番目の父の家の門の前に立つみぃたん。

   アルバイトの定員として食べものを配達する優子(成長したみぃたん)。

ところが義母の梨花は、大金持ちの生活が窮屈だと家を飛び出し、新しい結婚相手を見つけてしまった。

この時、梨花が再婚した相手が森宮壮介(田中圭)。連れ子として森宮姓になった「みぃたん」こそが、優子の幼い頃の姿だったのだ。

義母の梨花はその後に森宮家も飛び出し、行方不明になっていた。
同学年の早瀬賢人(岡田健史)や、義父の壮介に励まされ、優子は何とか卒業式のピアノ演奏を成功させた。数年後、早瀬賢人と再会した優子は、結婚を誓い合った。

 

そんな優子の元へ、行方不明の義母の梨花から便りが届いた。実父の水戸秀平が日本に帰っていると言うのだ。

実父の秀平と再会した優子の元へ、二番目の父である泉ヶ原から、梨花の死を看取ったとの知らせが届いた。

実は梨花は以前から重い病気を患っていた。ブラジルに同行しなかったのも、優子を置いて失踪したのも、病気を隠すためだった。

 みぃたんが大人になるまで読むことはなかったブラジルからの実父の手紙

再婚を繰り返したのは、自分の亡き後、優子に最適の父親を用意するためだったのだ。
やがて結婚式の日、式場には三人の父が揃っていた。三番目の父である壮介は「親たちから渡されたバトンを、しっかり受け取れ」と、花婿の早瀬に優子を託すのだった。

 

<キャスト>
■森宮優子:永野芽郁…継母の梨花に振り回される形で、現在までに3回苗字が変わるという複雑な環境で過ごしている。現在の父の壮介のことは敬意をこめて「森宮さん」と呼んでいる。
■森宮壮介:田中圭…優子の継父で現在の父親。東大卒。梨花との結婚式直前で娘の優子がいることを知らされ、結婚後に梨花は去ってしまう。優子との距離感に少し困惑しながらも、優子を誰よりも大切に思っている。
■早瀬賢人:岡田健史…優子の高校の同級生で、ピアノが上手。ロッシーニにあこがれている。優子に惹かれている。
■みぃたん:稲垣来泉…友達思いで泣き虫。いつもみぃみぃ泣いていたことから呼ばれ出した。継母ではあるが、梨花を慕っており、梨花に言われたとおり頑張って笑顔になろうとしている。
梨花石原さとみ…合同見合いパーティで相手の収入を真っ先に気にしたりで、相手は席を立ってしまい、何度も結婚して夫を代える奔放な女性に思えるが、実は優子の幸せを一番に考えて行動している。ただ、周りからは「風来坊のでたらめ女」と思われている。
■美人先生:朝比奈彩
■水戸香織:奈緒…優子の実母。幼少時に死別したため優子には記憶がない。
■早瀬の母:戸田菜穂
■家政婦の吉見さん:木野花
■水戸秀平:大森南朋梨花が選んだ最初の夫。優子の実の父親。夢を叶えようとしてブラジルで事業をしようとする。ブラジル行きは梨花に反対され、優子も梨花と日本に残ることを希望したため、単身でいくことになる。
■泉ヶ原茂雄:市村正親梨花が選んだ2番目の夫。優子の希望でピアノを習わせるための手段として梨花が結婚したが、優子のことはとても大事にしてくれる。
■優子の友人:萩原みのり、中井千聖…高校の同級生。最初は優子のことを嫌っていたが、親しい友人になり優子の結婚式にも出席している。
・・・

永野芽郁と子役時代を演じる稲垣来泉が、泣き虫と言われていただけあって、涙の演技がうまい。永野芽郁は、今や人気女優の一人で、綾瀬はるかの雰囲気があり、大注目女優。

イタリアの作曲家ロッシーニがストーリーに登場するが、美食家としても知られていることも紹介されている。森宮優子(永野芽郁)が「食」を、結婚相手の早瀬賢人(岡田健史)が「音楽」(ピアノ)を続けるということで、2人合わせて「ロッシーニ」を目指すというエンディングだった。

 

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