最近は、テレビ・ドラマは「半沢直樹」クラスなど「よほど」のことがない限り見ないと決めている。しかし、その「よほど」のことが明日、あさってに起こる。
あの山崎豊子原作の「女系家族」が、超豪華キャストで蘇るというのだ。テレビ局は、困ったときの「山崎豊子」頼み、「松本清張」頼み。
「女系家族」は1963年の映画化を始め、テレビでは、1963年、1975年、1994年、まだ記憶に新しい2005年版があり、今回は16年ぶり5回目のテレビ化となる。
これまで主人公を演じてきた女優たちはいずれもその時代のトップクラスの女優だった。映画で、矢島家の長女・藤代を演じたのは、泣く子も黙る京マチ子であり、大どんでん返しとなる父親の愛人・浜田文乃は、天下の若尾文子だった。
テレビでの配役も決して負けてはいない。
今回は、演技派女優として日本の女優ではトップクラスの宮沢りえ(浜田文乃)と寺島しのぶ(矢島藤代)だ。共演陣もいずれも豪華俳優ばかり。
歴代の配役は以下のとおり。
宮沢りえ×寺島しのぶ
日本を代表する実力派女優2人が
初共演にしてW主演!嫉妬、欲望、愛憎…
数々の人間の業を描いてきた山崎豊子の《遺産相続》ドラマの傑作が令和の世によみがえる!
【物語】
「女系家族」の舞台は、大阪・船場。四代続く“女系筋”の老舗木綿問屋『矢島商店』の当主・矢島嘉蔵が亡くなり、その莫大な遺産を巡って、総領娘・藤代を筆頭とした女三姉妹による醜くもし烈な争いが繰り広げられようとしていた。
そこに突然明らかになる、当主がひた隠しにしてきた愛人・浜田文乃の存在。遺言状に「なにとぞよしなにお取り計らいを」と記されていたことから、複雑な人間模様の糸が絡まりながら物語が進んでいくことになる。
嘉蔵が遺した莫大な遺産を前に行われる三姉妹の壮絶な駆け引き、愛人・文乃が現れたことへの怒りと焦り――人間の欲望と嫉妬というものはこれほどまでに醜く、恐ろしいものなのかを赤裸々なまでに描いた「女系家族」。
刊行からおよそ60年の時を経た令和の今、この衝撃作は視聴者にどのように映るのか…?
【主要人物】
浜田文乃(はまだ・ふみの)
……… 宮沢りえ
『矢島商店』四代目当主・矢島嘉蔵の7年来の愛人。年齢差を超えて深く愛し合っており、嘉蔵の今際の際には枕元に駆けつけ、「あとのことは心配ない」と告げられる。遺言状に「なにとぞよしなにお取り計らいを」と記されていたことで、矢島家を騒然とさせる。 “慎ましく情の深い女”という印象を抱かれていたが、初めて本宅(矢島家)を訪れたときに、嘉蔵の子を身ごもっていることを告白。その事実が、女たちを壮絶な相続争いへと導いていく。
矢島芳子(やじま・よしこ)
……… 渡辺えり
三姉妹の叔母。雛子を巧みに操りながら、相続分を手中に収めようとする。
矢島良吉(やじま・りょうきち)
……… 長谷川朝晴
千寿の夫で矢島家の婿。
出目金(でめきん)
……… 山村紅葉
文乃の家の近所にある薬局の奥さん。
梅村芳三郎(うめむら・よしさぶろう)
……… 伊藤英明
日本舞踊の若師匠で、藤代とは恋愛関係にある。財産分与に関して藤代から相談を持ちかけられ、不動産業者を紹介するなど、裏工作に協力するが…?
小林君枝(こばやし・きみえ)
……… 余貴美子
宇市とは長年にわたって内縁関係にある愛人。次第に矢島家の相続争いの渦に巻き込まれていく。
矢島嘉蔵(やじま・よしぞう)
……… 役所広司(特別出演)
『矢島商店』四代目当主で藤代、千寿、雛子の父。数十億円相当の資産を遺しこの世を去るが、遺言状に7年来の愛人・浜田文乃の存在を記したことで、矢島家では遺産相続争いが展開。実は文乃のお腹には嘉蔵の子が宿っており、その事実が明らかになったことで、争いはさらに激化していくことになる。