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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

”幻”の映画「キャンディ」(1969)を見る。ナンセンス・エロティック・コメディ。

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キャンディ」(1969)をゲオで発見したので見た。この映画、とにかくまぼろしの映画。1970年の公開以来、しばらく上映・ビデオ化されず伝説と化していたカルト・ムービーがDVDで登場。主人公のキャンディを見た男たちは、みなその魅力のとりこになっていくというナンセンス・エロティック・コメディ。

一方で、純粋無垢な女子高生キャンディは、男たちのイカレた欲望の対象になっているとは知らずに、様々な騒動から逃げ出そうとする姿を描く。「不思議の国のアリス」を連想させるキュートなファンタジー

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キャンディを演じた当時18歳のエヴァ・オーリンのナイスバディが見どころ(笑)。特にガラス張りの床の上でのキャンディのパンチラなどがエロティック(笑)。

名優マーロン・ブランドリチャード・バートンジェームス・コバーンウォルター・マッソーといった大物俳優やリンゴ・スター(「ビートルズ」)などが出演しているが、おバカ演技に終始している。キャンディのロリータ・ファッションにも注目。

 テリー・サザーンの「キャンディ」を映画化。1969年に公開され、2003年リバイバル公開された摩訶不思議でシニカルな青春エロティック・コメディ。

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俳優のクリスチャン・マルカンによる監督作第2弾であり、同じサザーン原作の「マジック・クリスチャン」同様の異色ナンセンス系のエロティック・コメディ。1960年代米国のフラワー・ムーブメント等の風潮を土台に、既存のモラルや権威の破壊がテーマとなっている。

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■主な出演:

エヴァ・オーリン:キャンディ・クリスチャン

マーロン・ブランド:グリンドル

リチャード・バートンマクフィスト教授

ウォルター・マッソー:スマイト准将

リンゴ・スター:庭師エマニュエル

ジェームズ・コバーン:ドクター・クランカイト

ジョン・ヒューストン:ダンラップ医院長

シャルル・アズナヴール:せむし男

ジョン・アスティン:キャンディのパパ/ジャック

エルザ・マルティネリリビア

アニタ・パレンバーグ

ジュディス・マリナ

 

純粋無垢な女子高生キャンディ・クリスチャン(エヴァ・オーリン)は、華麗な講義で人気のマクフィスト教授(リチャード・バートン)に夢中。講義の中で、先人の詩を大げさに詠むと、失神する女子生徒もいるほど。車の中で教授に襲われたキャンディは、スキャンダルを避けてニューヨークへ向かうが、更にトンでもない男達に次々と出会ってしまう・・・。

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そんな中、高校の教師をしているキャンディの父親ジャックがケガをして手術を受けることになるが、手術を担当するドクター・クランカイト(ジェームズ・コバーン)の手術の模様は、入場料を取って、VIPやセレブを招待し、オーケストラのコンサートのような催しとなるド派手さ。ニューヨークで散々な目にあったキャンディがヒッチハイクでたまたまタンク・ローリーの中に潜りこむと、そこは不思議な世界だった。インチキ教祖のような風貌のグリンドル(マーロン・ブランド)が、鎮座していて、キャンディに色目を使ってくる。

この映画が公開された当時の1970年前後は、ベトナム戦争終結するころで、アメリカも疲弊しきっており、ヒッピー(長髪でマリファナを吸う若者)が台頭。「キャンディ」「マジック・クリスチャン」「ウッドストック」などが製作された。ラストでは、いろいろな国旗(様々な架空の小国?)が翻り、その旗の下に数人がたむろしている。キャンディはそこから抜け出して、広い荒野を歩き続ける。地球の側面が映し出されるシーンは映画の冒頭のシーンにつながっていく。

ストーリーも特にない、ハチャメチャなコメディで、ダラダラと2時間の映画だが、90分で十分な映画だった。