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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス/名も無き男の歌」(2013)</span>



インサイド・ルーウィン・デイヴィス/名も無き男の歌(原題:Inside Llewyn Davis2013)を見た。第66回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したジョエル、イーサン・コーエン監督によるドラマ。ストーリーを追うというよりも、60年代初頭の牧歌的なフォークソング音楽を聴くといった映画か。
 
フォークソングで有名な1960年代のニューヨーク・グリニッジビレッジを舞台に、音楽活動に奔走しながらも苦闘する、ほとんどその日暮らしの浮浪者に近いシンガー・ソングライターが過ごす1週間を見つめている。
 
出演は「ボーン・レガシーなどのオスカー・アイザック17歳の肖像」「ドライヴ」などのキャリー・マリガンなど実力派俳優が結集。コーエン兄弟ならではのユーモラスな語り口に加え、詳細に再現された1960年代フォークシーンの描写も見どころ。



ピーター・ポール&マリーの歌唱で知られる別れの歌として馴染みのある「500マイル」のカバーや、滑稽なプロテストソング「Please Mr. Kennedy (お願い、ケネディさん)」等、様々なフォークソングを聴くことができる。

ボブ・ディランが出現する前の1961年のニューヨーク。売れないフォーク・シンガー・ルーウィン・デイヴィスの悲惨な一週間を描く。ユリシーズ”という名前の猫が登場し、主演級の”名演技”を見せる。
 















予告編


映画は、うだつの上がらないフォーク歌手、ルーウィンの、不運続きの冴えない、一週間ほどの日々を描く。

ルーウィンは、定住する住居がなく、友人宅に居候を続ける。
コーヒーハウスで歌っても大した評判にならない。歌手仲間の女性を妊娠させてしまう。レコーディングの話来るが、自らの信念を貫いて、受け付けないぷーたろーで仕事を選べる立場かと苛立ちさえ覚える。

仕事を大物プロデューサーとのオーディションでも、金目当てのグループ・デビューは拒否。売れようと思えばそこそこの才能はあるのだが、売れようと積極的にこうとしない

とくに音楽に執着もないようで、食いつなごうとしての船員免許もあるが、免許証を紛失してしまう結局、コーヒーハウスで唄うしかない。時代は、どんどん、移り変わっていく・・・

コーエン兄弟が描きたかったのは、たとえ恵まれた状況ではなくても、人間としての誇りはあって、ルーウィンは、ダメ人間のように描いてはいるが、最後の最後まで誇りを失わないのだ。そこを描きたかったのだろう。

・・・
友人から預かった猫に逃げられてしまう。友人が猫を引き取りに行くと言うと、あす持っていくと答える。さあ困った。猫は見つかるのか・・・。



コーヒーショップで元カノとコーヒーを飲んでいると、偶然窓から猫が歩いているのが見えた。追いかけていって捕まえ、翌日友人宅に届ける。飼い主の奥さんが、大声で騒ぐ。「これはうちの猫じゃない。タマ・タマがない。どこに・・・」(笑)。ルーウィンが連れてきたのは似てはいたがメス猫だった!




下品な言葉も多い。ファ○○は「チクショー」「クソッタレ」、ファ○○・ユーは「クタバレ」「死ね!」。アスホー○は、「ゲス野郎」。日本語の方が語彙は豊富?(笑)。

主人公はコーヒーハウスで、弾き語りでフォークを歌うときに、必ず「古くて新しけりゃフォークソングだ」が口癖で、これが客の失笑を買い受ける。

コーエン兄弟の映画は、「オー・ブラザー!」以来、どうも肌に合わず、しっくりとこない。「インサイド・ルーウィン~」は、かなり抑えた映画で、どうしようもないクズのような生き方の人間にも暖かい目を向けている、といった印象の映画だ。

キャリー・マリガンは、「ドライブ」や「華麗なるギャツビー」などほかの映画では、キュートな魅力を発揮している映画が多いが、この映画では、かなり意志の強い女性を演じている。
 
・・・
原題:Inside Llewyn Davis、2013、アメリ
監督・製作・脚本:ジョエル・コーエンイーサン・コーエン
製作:スコット・ルーディン
製作総指揮:ロバート・グラフ
撮影:ブリュノ・デルボネル
美術:ジェス・ゴンコール
衣装:メアリー・ゾフレス
音楽:T=ボーン・バーネット、マーカス・マムフォード
出演:オスカー・アイザックキャリー・マリガンジョン・グッドマンギャレット・ヘドランドF・マーレイ・エイブラハムジャスティン・ティンバーレイク、スターク・サンズ、アダム・ドライバー
上映時間:104分

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