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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「大人は判ってくれない」(1959)</span>



大人は判ってくれない(原題:Les Quatre Cents Coups1959)を”ついに”見ることができた。スティーブン・スピルバーグ監督などにも大きな影響を与えた映画と言われており、長年見たかった映画の1本。

原題の直訳「400回の殴打、打撃」)で、フランス語の慣用句「faire les  
quatre cents coups」(「無分別でだらしない生活をおくる」)に由来するという。

トリュフォー自身の幼少時代の自伝とも言うべき作品といわれる。 全編モノクロ。

脚色はマルセル・ムーシートリュフォーの共同で、撮影は「いとこ同志」のアンリ・ドカエアンリ・ドカエといえば「死刑台のエレベーター」があり、後に「太陽がいっぱい」「シベールの日曜日」など、カメラの美しさが有名。音楽はジャン・コンスタンタンが担当。
 
出演は主役に扮した12歳のジャン・ピエール・レオーのほかクレール・モーリエアルベール・レミギイ・ドコンブル、パトリック・オーフェイなど
 
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12歳のアントワーヌ・ドワネル(ジャン・ピエール・レオにとって、毎日苦痛の連続だった。学校では成績も悪く、いたずら好きで先生にいつも叱責される。家では厳しい母親ジルベルト(クレール・モーリエと、稼ぎも少なくうだつの上がらない父親ジュリアン(アルベール・レミーに囲まれた息の詰まる生活を送っていた

寝袋にくるまって両親のケンカを聞かされる日々。ある日、登校中に親友のルネ・ビジュー(パトリック・オーフェーと出会い、学校へ行くのを止める。午後に母親が街中で見知らぬ男と抱き合っているのを見て視線が合う。

母は帰宅せず、翌朝、前日の欠席の理由を教師に追及されて「母が死んだのです」と答えるが、欠席を知った両親が現れてウソがばれる。

そんな彼の楽しみは映画を観ることだけだ。しかしある日、尊敬するバルザックの文章を丸写しして提出した作文がばれて叱られ、弁護したルネが停学になる。

アントワーヌも家を出て、金持ちのルネの家に隠れ住む。やがて金に困り、ルネと一緒に父の会社のタイプライターを盗みだすしかし、換金することができず、戻しに行った時に守衛に捕まってしまう



父親がアントワーヌを警察へ連行する。非行少年として少年鑑別所に送られ、護送車の中で初めて涙が出る。母親が判事の鑑別所送りの勧めに応じたため、束縛された日々を過ごす。母親がようやく面会に来るが「ここが似合いだよ。おまえを引き取らないからね」と冷たい。



そんな中、監視のスキをついて脱走。野を越え、とにかく走り、海へたどり着く
初めて見る海は大きかった。海辺に立ちつくし、ふとこちら(カメラ)を向いたまま動きを止めるWikiを一部引用)。



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 カメオ出演ジャック・ドミー(後年「シェルブールの雨傘」などを監督)が警官役で出ているほか、犬を追いかける夫人はジャンヌ・モローだった。主人公のアントワーヌが映画のポスターを盗むシーンがあるが、映画のポスターは「不良少女モニカ」(イングマル・ベルイマン監督)
 
鑑別所から逃げたアントワーヌが海辺でカメラ目線になり、映画は「FIN」。当時の日本の評論家などの多くが、少年の自殺をほのめかすものとしたが、トリュフォーは否定し、カメラのほうに振り返ることによ怒りや反抗ではなく「さあ、どうしますか」という観客への質問だった(トリュフォー 最後のインタビュー」)としている。
 
トリュフォーの少年時代を反映しているというが、実際には生活には恵まれていたようだ。映画では、主人公アントワーヌは幼いころから祖母のところに里子に出されて、 8歳になってようやく両親と暮らすことになる。しかも父親は、再婚相手で冷たい。
 
両親からスポイル(大事にされない)されて育ち、疎外感を味わう。学校は学校で、教師にはいつも目をつけられ叱られてばかり。少年鑑別所に入ってからは、教官にビンタの平手打ちも喰らう。
 
12歳でタバコを吸い、祖母の金庫からお金を盗み出したり、事務所のタイプライターを持ちだして、お金に変えようとしたり、「浮浪」と「窃盗」により警察の調書を受けたり行き場のない屈折した苦しさがあったようだ。
 
鑑別所から逃げてひたすら走るシーンが延々と続くが、現実から逃れたい一心のような映像だった。ラストシーンで無言でカメラに向かうアントワーヌが印象的だった。

11、2歳のころは反抗期を迎える時期だが、悪ガキという点では、フランスでは3年後に、少年グループの戦いがエスカレートして本格的な暴力に入っていく様子を描いたコメディ映画「わんぱく戦争」(1962)も公開された。

トリュフォー作品では「突然炎のごとく」(原題:Jules et Jim、1961)「黒衣の花嫁」(1968)「野生の少年」(1970)「アメリカの夜」(1973)などを見ているが、未見作品も多く、追いかけていきたい。

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