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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「雨の訪問者」(1970)再見。チャールズ・ブロンソンの当たり役。</span>



太陽がいっぱい」などのフランスの名匠ルネ・クレマンチャールズ・ブロンソン主演の「雨の訪問者」(原題:Le passager de la pluie、英題:Rider on the Rain、1970)を再見した。実に40数年ぶり。音楽は「個人教授」のフランシス・レイで哀愁が漂う。
 
映画の冒頭、雨の中、一台のマルセイユからとみられるバスが寒村の田舎道を走る。バスには運転手以外は人が乗っていないように見える。しかしバス停で、一人のスキンヘッドの男が降りる。航空会社「TWA」の赤い鞄を抱えていた。
 
その様子をガラス越しに見ている女性がいた。
地中海を臨む避暑地。雨のそぼ降る或る夜、夫の留守中に侵入して来た男をショットガンで撃ち倒す若妻。だが死体を断崖から捨て一息ついていた彼女の前にまたしても謎の男が現れる・・・
 
いかにも謎に満ちた導入部からサスペンスを感じさせる。「さらば友よ」1968)成功を収めたチャールス・ブロンソンに惚れ込んだ脚本家セバスチャン・ジャプリゾブロンソンイメージ(モデルに書いたというシナリオだけに、ブロンソンの魅力が出ている。



・・・
映画の初めに「井戸は深いか ゆっくり落ちたはずだ。彼女は周りを見回してその時の出来事を 考えるための 時間があった。 ルイス・キャロル「不思議な国のアリス」という文字が流れる。フランス映画の場合、「仁義」などもそうだが、よくこうした物語を象徴するような前文が登場する。



今見ると、一般家庭でショットガンが4丁も居間に飾ってあったりするのは驚きだ。
物語は、謎解きのように進行するが、若妻メリー(マルレーヌ・ジョベール)が事件に巻き込まれるが、事件を追うアメリカ人の謎の男ハリー・ドブス(チャールズ・ブロンソン)の臭覚も鋭い。メリーにあったときの最初の言葉が、カンであるにせよ「なぜ彼を殺した」だった。「答えると得になるのか」といったメリーも不安を隠しつつ応えるが・・・。
 


赤いバッグの中味や、不気味な男の正体などが明かされていく展開と、ラストシーンのドブスの行動など見どころだった。映画は、ほぼ1週間の事件の経過と顛末が描かれるスリラー。

ドブスがクルミが好きで、ガラスに向かって投げるシーンが印象的だ。
力いっぱい投げても、ガラスは割れずにクルミだけ割れる。ところが最後には、にぶったのか、割れてしまう。焼きが回ったかというドブスの苦笑い。

内容よりも映画音楽のほうがスタンダードになり有名かもしれない。
映画のDVD、ブルーレイ化は遅れていたが、ようやく2014年に発売(BD版)されることになった。


■ブログを始めたばかりのころ(2006年)の記事:

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