日本語タイトルは、”かんちょう”と読み、敵の領域に侵入して、秘密や動向をさぐり、ひそかに味方に報告すること、その人。英語ではSecret Agent。
映画は第一次世界大戦(1914年~1918年)の末期の1918年におけるイギリス、フランス、ドイツなど欧州を舞台にしたスパイ合戦に翻弄される女性スパイを描く。
主演は「会議は踊る」「武器なき戦ひ」のコンラート・ファイト、「無敵艦隊」のヴィヴィアン・リー。監督は「君と踊れば」「風雲の欧羅巴」のヴィクター・サヴィル。ヴィヴィアン・リーはデビューして2年ほどで、当時23歳。2年後に「風と共に去りぬ」でアカデミー賞主演女優賞を受賞。
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1918年、スウェーデンの首都ストックホルムに、美しいマドレーヌ・ゴダール(ヴィヴィアン・リー)は衣裳店を開いていた。マドレーヌはたびたびパリに新衣裳を仕入れるために出向き、ストックホルムに帰ると「伯爵夫人」の元に持参した。
「伯爵夫人」邸は実はドイツ諜報部の司令部だった。
連合軍の秘密が衣裳に刺繍されていて、その衣装の刺繍から暗号を読み取っていた。
病気休暇と称するドイツ将校マルイッツ男爵はマドレーヌに恋をして遂に晩餐を共にする仲となった。一方で、マドレーヌに恋心を抱くイギリス諜報部員ボッブ・カーターはマドレーヌの素性を調査するためにロンドンへ赴いた。
その留守中、マドレーヌはマルイッツ男爵に恋をするようになり、マルイッツ男爵の求婚にも承諾して平和が訪れたおりには、結婚をする約束を結んだ。
ドイツ諜報部は、マドレーヌが収集した情報には誤報が多いとの譴責(けんせき:過失などを攻めること)を本国から受けた。そこで、マドレーヌに対して、パリへ出向いて協同者を調査し、役に立つ情報を得てくるようにと命じた。
マドレーヌはフランスに着くと直ちに逮捕されてパリへ護送された。マドレーヌは、フランス諜報部員で逆間諜(=二重スパイ)を勤めているのだった。
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ヴィヴィアン・リーは、連合軍側のフランスの諜報員でありながら、スイス人と偽ってドイツのスパイの役を演じている。ヴィヴィアン・リー演じるマドレーヌが好意を抱いた伯爵が、ドイツの諜報部長であることを知るが、諜報部長は連合軍に逮捕されてしまう。マドレーヌはスエーデンの警察の保護監禁の身となる。英国駆逐艦により捕虜として移送されるドイツ諜報部長に、「帰りを待っています」と叫ぶが、相手には聞こえたか聞こえなかったかはわからない。
「間諜」というタイトルがわかりにくく、内容もイマイチで残念。
ヴィヴィアン・リーの美貌は光るが、ドイツの潜水艦が見どころであった程度。
似たような映画のタイトルの「間諜X27」(1931、マレーネ・ディートリッヒ主演)のほうが面白そうだ。
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