「サンバ」(原題: Samba、2014)を「フランス映画祭 in さいたま」(さいたま市民会館おおみや)で見た。1週間、フランス映画が毎日2本、無料で上映されている。10月下旬にさいたま市主催で開催される「2016ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」開催に向けた連携・PRイベントの一環で開催。映画ファンにはありがたいイベント。
ビザの更新を忘れ、フランスからの国外退去を命じられたアフリカ系青年と、彼を窮地から救おうと奮闘する女性や愉快な仲間たちの姿が描かれる。フランスの外国人労働者の就業問題、就労ビザ発給を支援する団体の活動状況や、ラブストーリーなどが描かれる。
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アフリカのセネガルからフランスに来て10年、様々な仕事を経験してきた青年サンバ(オマール・シー)に、ある日突然、ビザの失効により国外退去命令が出される。
職場を追われ、表立ってはこの国にいられない絶体絶命のサンバの前に現れたのは、移民支援協会ボランティアのアリス(シャルロット・ゲンズブール)であった。
心が折れて大企業を休職中のアリスは、窮地の中でも屈託ない笑顔を向けてくるサンバに興味を持ち、彼を救おうと尽力する。
そんな中、陽気なブラジル移民ウィルソン(タハール・ラヒム)や、破天荒な法学生マニュ(イジア・イジュラン)など、サンバの周りには彼の不思議な魅力に惹かれた人たちが集まってくる。
生まれも境遇も全く異なる彼らのおかしくも風変りな関係はいつまでも続くかに思えたが、ある日、サンバの身に思いもよらぬ出来事が起こり・・・(MovieWalker)。
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「サンバ」というタイトルから、ダンスの”サンバ”を連想させるが、主人公の青年の名前と、ダンスのサンバに掛けているようだ。
映画の冒頭では、リズミカルなダンス・シーンがあり、映画の中盤でも歌と踊りのシーンがあり、かつてのイタリア映画「河の女」(1955)でソフィア・ローレンが踊る”マンボ・バカン”を思わせるようなアリスを演じるシャルロット・ゲンズブールの踊りがある。これがなかなかかっこいい♪ 音楽とダンスシーンを見るだけでも価値がある。
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「最強のふたり」が、あまりにも爽快・痛快な感動作だったので、それを期待するとやや肩透かしを食うことになるが、地味な映画だが、流れる音楽、楽曲もよく、最後にオチもあり、後味のいい映画となっている。シネコンで全国展開されるような映画ではないが、フランスの外国人労働者の最新事情などを取り上げ、見どころはあった。
日本では外国から流入する移民の受け入れ問題はほとんどないがヨーロッパではフランスに限らず外国人の流入や難民の受け入れなどが大きな課題となっている。映画のテーマとしては一般受けはしにくいが、ドラマとしては興味深くおもしろい。
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