Netflixオリジナルシリーズ「今際の国のアリス」(全8話)を見る。今際の国は「いまわのくに」と読む。日本発の世界に向けた作品で、英語のタイトルは外国でもわかりやすい「Alice in Borderland」で、すでに全世界で1,800万人が視聴している。Netflix会員2億人のうち、すでに1割が見ていて好評という。
麻生羽呂の人気コミックを、「キングダム」「図書館戦争」シリーズなどの佐藤信介監督が実写ドラマ化したサバイバルアクション。
主演は、山崎賢人と土屋太鳳。ほかに仲里依紗、三吉彩花、村上虹郎、金子ノブアキなどが共演。渋谷駅周辺などで無人と化した光景は、すべてセットを作って撮影したというから驚きだ。スクランブル交差点のど真ん中で、車が走行中の中に出演者たちがいる光景は圧巻。
3人の背景はすべてセット。
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同じクライマーとして敬愛していた父を亡くして以来、孤独に生きてきたウサギ(土屋太鳳)は、突然放り込まれた謎の世界“今際の国(いまわのくに)”で、それまで曖昧に生きてきたアリス(山崎賢人)と出会い、生き延びるために“げぇむ”という謎の仕掛けに挑む。
変わり果てた“今際の国”で生き延びるためのルールはただ一つ、命をかけた“げぇむ”に勝つこと。クリアすれば“ビザ”を取得し、“ビザ”に記された日数の分だけ生きることができるが、“ビザ”が切れる前に再び“げぇむ”に参加しなければならない。果たしてこの戦いはいつまで続くのか。
“げぇむ”は毎晩日没後に開催される。場所や内容はさまざまだが、参加者はどこで“げぇむ”に参加してもいい。“げぇむ”会場に入場後はクリアするまで外に出ることは許されない。
参加者には一人一台スマートフォンが支給される。スマートフォンにはトランプのカードが表示され、マークが“げぇむ”の難易度やタイプを表し、クリアするとその数字の分の“ビザ”が発行される。スペードは体力勝負の「肉体型」、ハートは人の心を弄ぶ「心理型」、クローバーはチームの絆が必要になる「バランス型」、ダイヤは頭脳戦が求められる「知能型」を示している。
さすがモデル、三吉彩花(中央)の足の長さったら(股下85センチだって!)。
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第1話からスタートして、主要な人物が次々に亡くなっていく展開。ウサギ(土屋太鳳)とアリス(山崎賢人)の2人を軸に、かかわる人物が変化していく。
いったい誰がゲームを仕組み、何を目的としているのか、仲間を失ったアリスがウサギとともに真相を追う。第8話で、ゲームの主催者は誰だったのが最後に明かされる。
土屋太鳳が、全力で走ったり、アクションを見せるのが驚き。身長は155センチと高くはないが、鍛えられたボディを見せている。
三吉彩花は、スタイルが抜群(171センチ)で、足が長い!(笑)。最初に登場するときにサングラスをかけて、足があまりにも長い女優だったので、菜々緒か三吉彩花かと思ったら、やはり三吉彩花だった。
死に直面する生き残りゲームを描き、「ハンガー・ゲーム」「ライアー・ゲーム」といった映画に似通っている。映画のラストに「飛行船」が登場し、「続編」があることを示しているが、すでに正式に「第2弾」の製作が発表されている。
主な登場人物:
■栖良平/アリス:山崎賢人 家庭内に居場所がなく、生きる目的も見つからず、日々ゲームに明け暮れる24歳。チョータとカルベだけがかけがえのない仲間。
■宇佐木柚葉/ウサギ:土屋太鳳 尊敬していた登山家の父が不可解な死を遂げる。身体の鍛錬を怠らず、逆境でも強い気持ちで極限状況を生きる。得意ジャンルは「肉体型」。
■チョータ:森永悠希 アリスの親友。IT会社勤務。覇気に乏しく、アリスたちと過ごす時間に救われている。
■カルベ:町田啓太 アリスの親友。バーテンダーだが、店長の恋人と恋仲になりクビに。ケンカには自信あり。
■シブキ:水崎綾女 アリスたちが“今際の国”で初めて遭遇した女性。この世界のルールを説明する。
■チシヤ:村上虹郎 独自に“今際の国”の秘密を追う。「おにごっこ」で出会ったアリスとウサギに興味を持つ。
■クイナ:朝比奈彩 利害が一致するチシヤと行動を共にする、母親思いの元アパレル店員。
■ボーシヤ:金子ノブアキ 強烈なカリスマ性を持ち、掲げた「理想」で人々を魅了する“ビーチ”の創設者。
■アグニ:青柳翔 圧倒的な力で“げぇむ”を制圧する武闘派。「おにごっこ」でアリスと出会う。■ミラ:仲里依紗 常に優雅で、微笑みを絶やさない謎めいた存在。
■ニラギ:桜田通 “ビーチ”武闘派の若頭的存在。屈折した過去を持つため、陰湿かつ攻撃的。
■アン:三吉彩花 どんなに危機的な状況でも冷静で論理的に対処。アリスの才能を試そうとする。
■ラスボス:柳俊太郎 享楽的な“ビーチ”において、顔にタトゥーを施した滅多に喋らない不気味な男。
■クズリュウ:阿部力 多くを語らず、周囲を観察する知性派。常にボーシヤと行動を共にする。
■タッタ:渡辺佑太朗 参加した“げぇむ”でアリスに助けられた青年。
■アサヒ:吉田美月喜 “ビーチ”で暮らす女子高校生。
いくら大型テレビとはいえ動画配信ではもったいないくらいの劇場映画並みの大規模かつ迫力のある映画だった。