「るろうに剣心 最終章The Final」(2021)を見る。完結編として第1弾(The Final)と第2弾(The Beginning)がある。そのBeginningを持って、シリーズが真に完結する。
The Finalでは、伝説の人斬り抜刀斎・緋村剣心の悲しい過去が明かされ、彼に強い恨みを持つ最強の敵・雪代縁(新田真剣佑)との壮絶な戦いが描かれている。剣心の頬に残る十字傷の謎とは、決して人は斬らないという「不殺の誓い」だった。
10年近く続いたシリーズだが、超高速ワイヤーアクションが見所で、佐藤健が人気俳優の仲間入りをしたほか、有村架純、武井咲、土屋太鳳、蒼井優など人気女優が出演して華やか。当時の横浜駅構内、建物風景、爆破、火災、銃撃戦、ド派手な殺陣アクションなどは見どころ。
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時は1879年(明治12年)。江戸幕府崩壊後の日本国は、文明開化のもと近代国家へと歩みを進めていた。、横浜駅。元新撰組で今は“藤田五郎”と名乗り内務省警視局警官となっている斎藤一(江口洋介)は多数の警官らを引き連れて列車に乗り込んだ。
斎藤の狙いはこの列車に乗車している上海の武器商人で中国大陸の裏社会の頂点に君臨する雪代縁(ゆきしろ・えにし、新田真剣佑)。縁には「京都大火編」「伝説の最期編」の敵だった志々雄一派に甲鉄艦「煉獄」を売った容疑があった。
縁は「抜刀斎(=緋村剣心、佐藤健)の頬にまだ十字傷はあるのか?姉さんはまだあの男を恨んでいるのだろう」と訊くと警官隊と乱闘になる。次々と警官たちを倒していった縁だったが、斎藤が刀を抜くと、縁は「捕まってやる」と戦いを放棄してすんなりと投降した。
その頃、剣心は神谷薫(武井咲)、相楽左之助(青木崇高)、明神弥彦(大西利空)、高荷恵(蒼井優)らと共に東京・浅草の街を歩いていた。
剣心は人力車に乗ったウェディングドレス姿の女性に思わず見とれ、薫は少しばかり機嫌を損ねてしまう。その後、剣心らは行きつけの牛鍋店「赤べこ」で牛鍋を食べ、店員の関原妙(平田薫)や三条燕(柿原りんか)も交えて語り合った。
時を同じくして、東京警視局本署では清国領事館の大使らが縁の身柄を引き取っていた。斎藤はなぜ縁を引き渡したのかと警視総監・川路利良(小市慢太郎)に詰め寄ると、川路はあくまでも日清修好条規に従ったまでだとて釈明。
川路はかつての志々雄一派の“十本刀”の一員だった沢下条張(三浦涼介)を密偵にし、縁を泳がしていると伝えたが、斎藤は張のことを信用していなかった。
その縁(えにし)は同志らと共に街を見下ろす山にいた。縁は「復讐開始の狼煙」として右腕にアームストロング砲を装着している同志の鯨波兵庫(阿部進之介)に街を攻撃させた。それはちょうど剣心たちが食べ終えて「赤べこ」を後にした直後だった。
発射音と共に剣心たちの後方から火の手が上がった。剣心たちは警官たちから、何者かが山から大砲を発射し「赤べこ」が火災に遭っていると知らされた。剣心と左之助は山に向かい、薫たちは「赤べこ」に引き返した。
斎藤ら警官隊は山を捜索したが、大砲は見つからず、代わりに「人誅」と書かれた紙が残されていた。
斎藤から紙の話を聞いた剣心は、天が裁く「天誅」ではなく人が裁くことを意味しているのだと推測した。斎藤は剣心に、横浜駅で遭遇した上海の武器商人(縁)が剣心の頬の十字傷のことを訊いていたことを伝えた。
薫たちが駆け付けた時には既に「赤べこ」は全焼し、消火活動の真っ最中だった。恵は「小国診療所」で燕や妙ら怪我を負った人々の治療にあたった。
戻ってきた左之助は恵に、剣心の頬の傷はなぜ消えないのかと問うと、恵は以前に小国先生から聞いた話として「強い念が付けた刀傷は、念が晴れない限り消えることはない」と答えた。
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全5作品のうち、4作品を見た。シリーズの「2・3」「4・5」がそれぞれワンセットの前後編の構成。1作品あたり興収が30〜50億円と邦画では大作としてヒット。
アニメ全盛の時代に、実写では、ひところの「踊る大捜査線」シリーズ(80億〜100億円)の半減だが、コロナや動画配信の影響もあったかもしれない。
1作品、それぞれ130分以上と長尺。幕末から明治時代にかけての時代の変革期に、居場所が窮屈になった元・武士などを描く娯楽作。
キレキレのアクションを見せる土屋太鳳。
監督:大友啓史
出演者:
武井咲(神谷薫)
大西利空(明神弥彦)
蒼井優(高荷恵)
伊勢谷友介(四乃森蒼紫)
土屋太鳳(巻町操)
三浦涼介(沢下条張)
鶴見辰吾(浦村署長)
中原丈雄(前川宮内)
音尾琢真(呉黒星)
栁俊太郎(乙和瓢湖)
丞威(乾天門)
成田瑛基(八ツ目無名異)
北村一輝(辰巳)
有村架純(雪代巴)
神木隆之介(瀬田宗次郎)
新田真剣佑(雪代縁)ほか
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