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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「橋」(1959、ドイツ)</span>


 
"Alles in Ordnung?"(異状なしか?)
(映画の中のセリフの一つ)
 

 
ドイツ映画「(原題:Die Brücke=橋, ドイツ、1959)を見た。
反戦映画の傑作と言われており、前から気になっていた作品の1本。
 
監督は「橋」の実績を買われて、後に「史上最大の作戦」(ケン・アナキン監督)の一部(ドイツ関連部分)を監督しているベルンハルト・ヴィッキ

ヴィッキはそれまで「最後の橋」「牝猫」などで俳優として活躍していたが、この「橋」は、監督に転じての長編劇映画第一作だった。モノクロ映画。104分。出演俳優はほとんど無名の新人。
 
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舞台は第2次世界大戦時のドイツ。第二次対戦の末期、人員不足から15,6歳の普通の少年までもが人員不足から召集され、戦火に巻き込まれていく姿を描いた映画。

・・・
少年たちは、遊び場としていた橋などを根城に、楽しく遊んでいた。
あるとき、一人が「爆弾が落ちたんだね」というと、「どうせ落ちるなら、”数学の時間”に落ちればいい。授業のカリキュラムでも相手に送ってやるか」などとのんきにしていた。そこに教師がやってきて、「参謀諸君! 数学の時間だ」。
 
敗戦前夜の中部ドイツ。高等学校の最上級生は16歳。それより上の17歳以上はすでに戦場に狩り出されていた。こんなある日、はじめての空襲警報が鳴った。連合軍の飛行機が町はずれの橋に爆弾を落したのだ。ここは生徒たちの遊び場であり集会所でもあった。
 
8は早速、橋に出かけていった。橋は無事だった。翌日とぼしい材料を集めてボートを作っていた一同のところに召集令状が来た。
 
親たちの心配をよそに少年たちは祖国のために雄々しく入隊していった。その夜突如として非常召集が発せられた。アメリカ軍が近接したのである。
 
前半はややゆったりと、学校での数学や文学などの勉強風景、家族のふれあい、ほのかな恋愛風景などが描かれるが、後半は、召集令状が次々に少年たちのもとに届けられ、自分たちが遊んでいた橋を守る任務に就いてからが描かれる。
 
この橋は、前線からは離れており、早晩、爆破予定だった橋で、少年兵を犬死させないための上層部の計らいだった・・・はずだったのだが・・・。
 

 
少年たちは、最初は不満に包まれていた。何しろ勝手知ったる橋で、ただ待機しているというので、物足りなかったが、前線から敗残兵たちが逃げ戻ってくるトラックを目撃し、負傷兵からは、形見のチョコレートだと手渡される。多くの負傷者を見て、戦争の悲惨さを知る少年たち。
 
やがて、戦車の音が聞こえてくる。緊張が走り、身構えるとともに、銃も構えて迎撃を整えるのだった。初めて目の前に迎える敵を戦々恐々と待ち構える少年たち。
 
戦車部隊が、目の前に現れ、銃撃戦が始まり、仲間が一人、二人と倒れて死んでいく。たった7人の少年兵たちが、わずかな機関銃と対戦車兵器で米戦車相手に極めて勇猛に戦う。
 
初めて銃を使って敵軍の兵隊を撃ち殺した少年の一人、ユルゲンは、一瞬「にやっ」とするシーンがあるが、極限状態で人間を変えてしまう恐怖が印象的だ。
 
このあたりの少年たちの表情は、これまでとは違い「これが戦争なのだ」という意識が強まってきたようだ。ひとりひとりの顔がスクリーンいっぱいに大写しになる。恐怖から、全身が震え「家に帰りたい」と震えるものもいた。
 

 
しかし、少年たちは次々と倒れ、どうにか米軍を追い払うことができた。そこに、橋を爆破する予定の工兵隊が到着し、この橋を守る意味は全くなかったと教えられる。
 
工兵隊員は、少年たちが、アメリカ軍に抵抗せずに、素通りさせれば、犠牲者も出なかったと考え、叫ぶ。
 
”戦争は遊びじゃない”
 
少年は、それを聞いて逆上し、工兵の一人を射殺し、仲間内で戦闘を始める。
その戦闘で2人が1人になり、生き残った少年は生き残れなかった少年の死体を担いで泣きながら橋をあとにする。
 

 
最後に「1945年4月27日。あまりに些細な事件でーー軍の記録には残っていない」というテロップが入っていた。
 
ドイツが国を挙げて、祖国を守るために「前進あるのみ。後退はない。」という風潮の中で、教師の中にも、「子供を死なせるなんて。入隊させるにしても、後方に残して欲しい」と訴えるシーンもある。元・教師という軍人は「上の命令には逆らえない」と突っぱねるのだった。
 
”運命の皮肉”といったシーンもある。
アメリカ軍の戦車がやってくるが、戦闘をしている相手が、少年と知って、一人のアメリカ兵が、英語で「子供は幼稚園(キンダーガーデン)へ行け! 子供は撃たない」と言いながら、少年たちに近づいて来るが、ドイツの少年は「Kindergarten(ドイツ語=キンダーガーデン=幼稚園」という言葉だけは聞き取ることができ、咄嗟に馬鹿にされたと思い、銃で撃ってしまうのだった。
 
ヴァルターの父は、ナチの地区指導者だが、妻をせっせと別のところへ列車で移動させ、自分は若い女と荷造りしていた。これを見たヴァルターは、憤り「母をよそへ追いやって、女とUrlaub(ウアラウプ=休暇旅行)か?」と皮肉を言ったり、親子の確執も描かれている。
 
主な登場人物:
ジギー・・・母子家庭の洗濯屋の息子(ギュンター・ホフマン)
カール・・・理髪店の息子(カール・ミハエル・バルツァー)
ユルゲン・・・代々軍人の地主の息子(フランク・グラウブレヒト
ヴァルター・・・ナチの地区指導者の息子(ミハエル・ヒンツ)
クラウス・・・疎開して来た(フォルカー・レヒテンブリンク)
アルバート・・・父を戦場に送った(フリッツ・ヴェッパー)
ハンス・・・アルバートの家に同居(フォルカー・ボーネット)
フランツィスカ・・・クラウスと仲のいい女生徒(C・トランロウ)
 
登場人物の名前と顔を覚えるのに一苦労するが、性格などはみな違っていて、見所だ。
 
  
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