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<span itemprop="headline">4月期ドラマ:池井戸潤原作2作品(「花咲舞が黙ってない」&「ルーズヴェルト・ゲーム」)が中心。</span>


 
4月の最後の日曜日、4月27日の「ルーズヴェルト・ゲーム」の放送で、4月期・春ドラマが出そろったが、”予想通り”池井戸潤原作の2本が好調のようだ。
 
その2本は、日テレ系「花咲舞が黙ってない」(水曜よる10時)とTBS系「ルーズヴェルト・ゲーム」(日曜夜9時)だ。
 
どちらも、視聴率は15%前後で、昨年の「半沢直樹」のスタート時にやや劣るものの、14、5%という数字はかなり高い数字だ。「半沢直樹」も回を重ねるごとに視聴率を伸ばしていったので、「ルーズヴェルト・ゲーム」も、次回の第3話以降、”半沢・逆転”の好ゲームに期待したい。
 
「花咲舞」の記事を最初に紹介した時に、「黙っていない」と書いたが、正確には「黙ってない」だった。「い」がいらない。
 
主演の杏ちゃんが、切れ味鋭く、切っていくのかと思ったら、確かに「お言葉を返すようですが・・・」と正論で、相手をぎゃふんといわせるのだが、性格が、どこにでもいるOLのような普通の雰囲気に好感が持てる。
 
先日の第3話のオープニングも、思わずニンマリだった。
舞が会社出勤のバスに、ぎりぎり間に合って、やれやれと思って、吊革につかまっていると、隣のカップルの声が聞こえてくる。
 
若い女性が「きょう、母さんがいないの。うちに来る?」と男に話しかけている。
聞きたくないのに聞こえてくる、イチャイチャしたカップル。その時バスに急ブレーキがかかると、そのカップルがくっつきそうになり、またまた、それを見てイラつく舞だったが、自分はバスの揺れで、前のめりに転んでしまう。その時カップルは、自分たちの世界。「だいじょうぶ?」とお互いの心配だけで、転んだ舞などには「あ、かわいそう」と一瞥するだけで知らん顔。
 
バスから降りた舞が独り言でつぶやく。
「あ~ぁ、いいなぁ、どこかに落ちていないかな、出会いが」。
 
「落ちてますよ」と後ろから声が。
その声に喜びの表情で振り向くと、そこには、デブでさえない会社の上司・芝崎
塚地武雅)だった。「ハンカチが落ちてますよ。時間に遅れるよ」という声。
 
「あ、しまった」と駆け出す舞。
オフィスについたが、上司の相馬(上川隆也は「きょうは臨店はヒマで、仕事はないよ」だった(笑)。
 
舞は、小さい時に母を失い小料理屋を営む父親(大杉漣)と暮らしているが、この親子の掛け合いも生活感があって面白い。
 
ドラマは、池井戸潤の「不祥事」「銀行総務特命」が原作で、大手銀行の誤払い、情報漏えい、融資トラブル、背任行為などの不祥事を、女子行員の花咲舞()が毎回解決するという痛快ストーリー。
 
初回の視聴率は17・2%でこの春のドラマの中では最も高く、2話目、3話目も14・7%、15・4%でトップをキープしている。
 

・・・
もう一つの池井戸潤原作の「ルーズヴェルト・ゲーム」は、こちらは不況の波に翻弄される中堅精密機器メーカーの経営立て直しと、その名門・野球部の存続に奔走するサラリーマン・経営者・細川充(唐沢寿明)の話。
 
初回視聴率は14・1%で春ドラマの中では3位とまずまずの検討ぶりを示している。「半沢直樹」と同じ原作者、同じ放送時間で、やはり男性視聴者が多いとみられる。
 
先日の第2話では、派遣社員が隠れた優秀なピッチャーだったが、会社のリストラでその対象者になったが、野球の仲間たちが、派遣社員がなぜ野球をやめたのかの背景を理解して、野球部で歓迎するという態度を一人一人が示すシーンが感動的だった。
 
青島製作所の細川社長が、「リストラのためには野球部は廃部だ」と声高に叫ぶが、血も涙もないような、社長のイメージが変わっていくのか見どころだ。今のままでは、主人公の社長に感情移入は難しい。会社の組織の中で、だれが見方なのか、裏切るのか、野球部の存亡をかけた戦いがどのようになるのか、大いに気になる展開だ。
 
・・・
4月期のドラマでは、このほか「TEAM-警視庁特別犯罪捜査本部」が面白い。
このドラマの見どころは、主人公の佐久(小澤征悦:おざわ・ゆきとし)管理官のクールなかっこいいセリフに尽きる。
 
毎回しびれる、強烈な発言をする。
その言葉は、だれであろうと容赦しない言葉だ。
 
元の上司に向かって「あなたはこれまでに見てきた中で、最低の無能な人間ですと面と向かって言うのだ。
 
あなた方は勝手に動かないでください。駒になって、指図どおりにしてください。」
 
役に立たない駒は、ここでは必要ありません。」
 
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続・最後から二番目の恋」も前回(2年前)同様、会話の妙で引き込まれるが、ややマンネリの気配を感じてきた。どういう展開になるのか・・・。
 
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アリスの棘」は予想外に面白い。
上野樹里という、どちらかといえばホンワカ系の女優だったが、この「アリスの棘」は、冷徹・無慈悲の容赦のない復讐の女に扮している。病院内の権力闘争と、不正の隠ぺい、次々に父親を誤診で殺された娘の復讐劇の展開に目が離せない。
 
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極悪がんぼ」は、漫画チックすぎて脱落。
MOZU」(百舌)はシリアスすぎて面白くなく、俳優・女優も生かされていない。
これも脱落。いずれにしても、「MOZU」シーズン2は、有料チャンネル「Wowow」が引き継ぐので見られないが・・・。
 
今クール(4-6月)では、
 
花咲舞が黙ってない」 ☆☆☆☆
ルーズヴェルト・ゲーム」 ☆☆☆☆
「続・最後から二番目の恋」 ☆☆☆
「TEAM-警視庁特別犯罪捜査本部」 ☆☆☆
アリスの棘」 ★★
 
といったところか。
前期(1-3月期)が「ゼロ」だったことを思えば、”池井戸潤頼み”だが、見ごたえのあるドラマがあるクールになった。
 
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