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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「バス停留所」(原題:Bus Stop, 1956 )</span>


 

バス停留所」(1956)を見た。
現代劇かと思っていたが、タイトルと中身では予想していたイメージとは少し違っていた。ロディオなどが描かれており、やや西部劇寄りの範疇か。
 
モンタナの牧場で生まれ育った世間知らずの21歳のカウボーイ青年ボー(ドン・マレー)はロデオ大会に参加するために、付き添いのヴァージル(アーサー・オコンネル)とともに、フェニックスアリゾナ州)にやってくる。
 
生まれて初めて都会にやって来たボーは、酒場の歌手シェリー(マリリン・モンロー)に一目惚れ、強引に結婚を決めてしまう。嫌がるシェリーの言葉に全く耳を貸さない傍若無人なボーを恐れたシェリーは慌てて逃げ出すが、ボーに無理矢理モンタナ行きのバスに乗せられる。
 
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ボウは、どう見ても21歳には見えない、いかついおっさんだが、マナーも知らずで、女性と付き合ったこともなく、まともに話をしたこともない粗野なカウボーイ。そんな世間知らずの若者が、ロデオ大会の旅の途中で、酒場の女給シェリー(マリリン・モンロー)に一目ぼれして、手続きも踏まず、飽きれるほど強引に結婚すると決め込んでしまう顛末を描いている。
 
雪降る停留所にモンタナ行きのバスから降り立つシェリーは、ボウに半ば略奪された形でついてきたのだが、彼には相応しくないと一人決め、LAに向かうバスに乗ろうとするところを、なんと投げ縄で捕まえられてしまう・・・。出発の待ち時間のあいだに繰り広げられる純情二重奏といった映画。
 
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タイトルの「バス停留所」(Bus Stop) というのは、定期バスの停まるバス停だが、そこにはグレース・ダイナーというカフェがあり、バスの運転手カールが、わずかな休憩時間に立ち寄ってコーヒーを飲む場所。この運転手は、店の女主人に気があるが、体よく、いつもはぐらかされている。
 
この運転手カールは、腕がめっぽう強く、シェリーに付きまとうボウのしつこさを見かねて、闘いを挑む。カウボーイのボウは、「けんかでは負けたことはない」と豪語していたが、もし負けたら「迷惑をかけたシェリーや店の人たちに謝ること」を約束させられる。カールが圧倒的に強かった。
 
約束通り、ボウは、自分勝手さ、強引さをシェリーに詫び、「サヨナラ」と言って去ろうとするのだが、シェリーからは意外な言葉が発せられる・・・。
 
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この「バス停留所」(1956)は、マリリン・モンロー30歳の時の作品。
モンローは、1950年の「アスファルト・ジャングル」「イブの総て」などの端役で知られるようになるが、決定打は続く「ノックは無用」(1952)と「ナイアガラ」(1953)。その後は「紳士は金髪がお好き」(53)「百万長者と結婚する方法」(53)「帰らざる河」(54)「ショウほど素敵な商売はない」(54)「七年目の浮気」(56)と出演。
 
その「七年目の浮気」のジョージ・アクセルロッドが脚色し、撮影も「七年目の浮気」のミルトン・クラスナーが担当、「ピクニック」に続きジョシュア・ローガンが監督したのがこの「バス停留所」だった。音楽は「王様と私」のアルフレッド・ニューマン
 
この映画のあとは「王子と踊子」(57)(この映画の撮影秘話のような作品が「マリリン 七日間の恋」だった)「お熱いのがお好き」(59)「恋をしましょう」(60)そして遺作となった「荒馬と女」(61)と続く。
 
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マリリン・モンローは52年前の1962年8月に睡眠薬事故死とされているが、50年以上たっても、いまだに人気は衰えていない。1971年に、野坂昭如が「マリリン・モンロー・ノー・リターン♪」と歌った「この世はもうじきお終いだ」というタイトルの曲が一時話題となったことがある。
 
バス停留所」でも、モンローの魅力は、たっぷりあらわれていた。
 
 
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