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映画「ブロンド」(2022)を見る。マリリン・モンローをアナ・デ・アルマスが熱演。

ブロンド」(2022)を見る。ハリウッドの伝説的人物マリリン・モンロー(本名:ノーマ・ジーン・モーテンソン)の生涯を描く。映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」のアナ・デ・アルマスが主役を熱演。今年のアカデミー賞主演女優賞にノミネートされている。

映画は、ジョイス・キャロル・オーツが2000年に出版した同名の小説に基づくもので、脚本・監督を務めたアンドリュー・ドミニクはすべてが実話ではないという。

ドミニク監督が銀幕のスター、マリリン・モンローを独自の解釈で描いた作品で、性的暴行、流産や堕胎などトラウマ的なシーンの執拗な描写が多いことから酷評の声も多いとされている。

事実とフィクションが織り交ざっているということだが、ケネディ大統領のマリリン・モンローに対する扱いなどは信じがたい描写があり、事実とすればケネディ大統領に対する評価・認識が大きく変わりそう(実際には、そのようなことはないというのだが)。

若き日のマリリン(当時はノーマと呼ばれていた)と母グラディス・ベイカーとの関係が描かれるが、母親がアルコール中毒で、ノーマに対する虐待があったりが描かれるが、ベイカーが不安定で、娘との関係がいつまでも苦痛と放棄に彩られたものであったことは事実のようだ。

母が精神的に不安定な状態に陥り入院することになった後は、マリリンは孤児院で生活したり、里親と暮らしたりしていた。

マリリンは父親に会ったことはなく、1934年に母親が統合失調症と診断された後、さまざまな孤児院や里親に預けられている。

1962年、大統領の誕生祝賀会で“伝説のドレス”を着用して「ハッピー・バースデー・ミスター・プレジデント」を歌ったマリリン。これが「マリリンと大統領の間に“秘密の関係”があるのでは?」という噂に火をつけたとされている。

また、家族の友人で里親のグレース・ゴダードアーウィンゴダードの家に滞在していた時、幼いマリリンは性的虐待を受けたと伝えられている。

マリリンの友人で俳優仲間のブラッド・デクスターによると、マリリンは彼に「(ディマジオは)私の仕事のことは知りたくないのよ。女優としての私の仕事について知りたくもない。私の友人たちとの付き合いも望んでいない。映画界や友人たち、クリエーターといった私の世界から、私を完全に断ち切ろうとしてる」と語ったという。

映画「七年目の浮気」の宣伝で、マリリンが地下鉄の鉄格子の上に立って数時間撮影し、何千人もの観客を集めるという有名なイベントに参加したとき、ディマジオは激怒し、数ヵ月後に2人は離婚している。


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映画の世界の華やかさとは裏腹にプライべートでは、ハリウッド映画の製作サイドから、無理やり中絶させられたりして、苦しんだ様子が描かれている。

また、モンローを、セックスシンボルとしてのみ売り出そうとする意図が見え見えだった。のちに結婚することになるアーサー・ミラーが、モンローに、映画界に入ることができたのはなぜかと何度も聞いていたが、製作幹部から性的関係を強いられたからとは言えず、困惑していた。

様々なセックスシンボルとして好奇の目にさらされて、精神的にも追い詰められていく様子が描かれている。この映画だけ見ていると、モンローは、とにかく暗く不幸の連鎖続きで、苦しい一生だったような印象だ。

お熱いのがお好き」などの屈託のない笑顔を振りまくモンローのキュートなかわいさなどは、一切描かれていない。映画としては、あまり後味がいいとは言えない。

 

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