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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">映画「ぼんち」(1959): 山崎豊子原作、市川崑監督</span>


 
山崎豊子原作の小説は、たいていが映画化され、大きな話題となっている。
白い巨塔」「不毛地帯」「華麗なる一族」「沈まぬ太陽」などがあるが、テレビドラマの「女系家族」や「運命の人」も面白かった。それらに先立って、「暖簾(のれん)」(1957)「赤のれん」(1958)に続き映画化されたのが「ぼんち」(1959)である。
 
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宮川一夫が撮影、芥川也寸志が音楽を担当した。
時代劇スターの市川雷蔵が1958年の「炎上」に続いて挑んだ現代劇であり、その演技は高い評価を得た。
 
              ニュース映像:撮影快調。再生不可こちら:http://youtu.be/dxDDWnEDbdE
 
そうそうたる女優陣がみどころで、大映のスター女優がずらり。
京マチ子若尾文子越路吹雪などの風呂のシーンなどは、なまめかしく”貴重”だ。中でも、撮影当時25歳の若尾文子の美貌が群を抜く。
 

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大阪・船場で四代続いた足袋(たび)問屋の河内屋。
四代目の喜兵衛(船越英二)は婿養子であり、店は実質的にその妻の勢以(山田五十鈴)と、その母のきの(毛利菊枝)が支配していた。
 
五代目で一人息子の喜久治(市川雷蔵)は、妻の弘子(中村玉緒)を母と祖母に追い出され、花街に足を向けるようになった。父が死に、河内屋の若旦那となった喜久治は金にものを言わせ芸者のぽん太(若尾文子、幾子(草笛光子 、女給の比佐子(越路吹雪)など次々と妾を作っていく。やがて戦争が始まり、河内屋も蔵を一つ残すだけで全焼してしまった。
 

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五代目の喜久治(市川雷蔵)の放蕩ぶりはすさまじく、あちこちの妾に子供が生まれるが、母、祖母からは、妾のこどもが男なら5万円、女なら10万円を渡して「縁を切る」という家訓を押し付けられるのだ。
 
戦後10年たった昭和30年の現在から、昭和の戦前の妾たちとのかかわりと商売など時代背景を振り返るストーリーで、おとなしいが破天荒な喜久治の生きざまを描いている。
 

 
この当時は大映が力を持っており、山崎豊子の作品は、その後大映が映画化の権利を得て、次々に映画化した。古き良き時代の豪華キャストによる女優・俳優が見どころだ。

足袋問屋を牛耳っているのが、祖母と母だったが、普通は跡取りとしては男を望むのが一般的だが、ここでは違っていた。男だったら、万一”デキ”が悪かったら打つ手がないが、女だったら、婿養子に最適な男を選べばいい、というのだ。
 
そういえば「女系家族」も三姉妹が力を持っていて、長女は独身だが、次女、三女のそれぞれの伴侶は、妻の言いなりで、力がなかった(笑)。
 

 
出演:
喜久治:市川雷蔵 
ぽん太:若尾文子
比佐子:越路吹雪
幾子:草笛光子  
弘子:中村玉緒
お福:京マチ子
太郎:林成年
春団子:中村鴈治郎
内田まき:北林谷栄
きの:毛利菊枝
土合:菅井一郎
和助:嵐三右エ門
泰助:伊達三郎
憲兵浜村純
高野市蔵:潮万太郎
芸者:毛利郁子
喜兵衛:船越英二
 
製作:永田雅一
監督:市川崑
 
☆☆☆
 
 
 
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