”The Power of Christ compels you!”
「エクソシスト」(1974)を見たときは、立見席だった。
当時は入れ替え制はなく、席は自由、何回でも見られた時代。グロ&ホラーシーンばかりが印象にありストーリーは忘れていたので「ディレクターズ・カット」版(2000)があるのを知り見てみた。
15分の未公開シーンを取り入れて再編集したとのこと。両方見ても、なぜ少女に悪魔が乗り移ったのか、経緯や神父のイラクの発掘などのかかわりがよくわからない。オリジナル版(1974年)になかったシーンのいくつかは気が付いた。
グロいシーンの連続で、少女リーガン(リンダ・ブレア)の吐き出す嘔吐の気味悪い青いゲロゲロや、卑猥な言葉の数々は、当時も今も強烈。事務所のドアの上に日本語の「助けて」をアルファベットにした「TASUKETE」の文字や、リーガンのおなかの内側からHELP MEという文字が浮かび上がってくるシーンなどは記憶になかった。
救済のメッセージだったのだ。
悪魔祓いの神父のことばの「キリストの力は、お前に打ち勝つ」(The Power of
Christ compels you!)はインパクトがあった。
ホラー映画の傑作と位置づけられる映画だが、「ディレクターズ・カット」版では、カラス神父に悪魔が乗り移り、リーガンが元通りになり、一切記憶がないというエンディングでよかった。
☆☆☆
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