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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「愛という名の疑惑」(1992)


「愛という名の疑惑」(Final Analysis) (1992) 

原題「Final Analysis」(最終的な分析)を「愛という名の疑惑」としたのは、リチャード・ギア(「愛と青春の旅立ち」)が主演だからか。当時、やたらと「愛と~」という邦題が流行った。
 
この映画は一度見ているが、昨夜のBS-TBSで放送していたので、再見した。
 
映画の導入部からヒッチコックを意識したといわれているだけあって、サスペンス感が漂う。
 
タイトル・クレジットの出ている間灯台の)サーチライト、拳銃、ダンベルなどの断片が光と影の間に映し出される音楽もサスペンスタッチで、期待させるオープニングだった(過去形)が、全体としては、ヒッチ先生には遠く及ばない、B級サスペンスだ。
 
分析医(リチャード・ギア)が、患者(ユマ・サーマン)とその姉(キム・べ―シンガー)の共謀による保険金殺人に利用されるというストーリー。
 
キム・ベイシンガーが悪女を演じる。サスペンス映画の常套で、2転3転するが、これで終わりかと思ったら、最後の1分で、オセロゲームのようにさらにどんでん返しがある。
 
ユマ・サーマンは、まだこの映画では目立たなかったが、最後の1分で、存在感を示した。のちの「キル・ビル」「Gガール」「プロデューサーズ」と比べるとまだ、途上といった印象だった。
 


 
ベイシンガー・ファンとしては、まあいいかという映画(笑)。
 
ベイシンガーは、「007ネバー・セイ・ネバー・アゲイン」(1983)「ナインハーフ」(1985)でスターになるが、その後「バットマン」(1986)などで人気を博し、一流の仲間入りを果たした。「愛という名の疑惑」のあと「LAコンフィデンシャル」では、アカデミー賞助演女優賞を獲得した。50代半ばを過ぎても「セルラー」「ザ・センチネル/陰謀の星条旗」などで健在だ。
 
この映画についての評価を見ると、ヒッチコック監督の「めまい」などを意識していたというのだが、残念ながら似て非なる映画だった。
 
★★