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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「若者のすべて」(1960):アラン・ドロン主演。


若者のすべて」(1960)予告編
    
 
若者のすべて」(原題:Rocco e i suoi fratelli=ロッコと彼の兄弟たち)は、ルキノ・ヴィスコンティ監督の1960年のイタリア・フランス合作作品。 TVでかつて何回か放送されたことがあったが、ようやく昨日見ることができた。
 
アラン・ドロンが「太陽がいっぱい」の大ヒットの後に出演した映画
アラン・ドロンと言えば、日本では、人気は絶大で、欧米人に於ける美男子(イケメン)の象徴だった。女性ファンのみならず「太陽がいっぱい」「さらば友よ」「冒険者たち」「サムライ」「地下室のメロディ」などで、男性にも人気があった。
 
ドロンのファッションや映画のセリフ、立ち居振舞い、サングラス、タバコの吸い方まで、まねをする人も多かった。(fpdも、タバコこそ吸わなかったが、斜め45度に構えて、ドロンのように、みけんにしわを寄せて遠くを眺めるようなポーズを作ったのは、二十歳の学生の頃だ。うそうそ。爆)。
 
若者のすべて」のドロンは、水もしたたる二枚目だった。
太陽がいっぱい」のような、悪の匂いはせず、誠実で好感が持てる「いい人」の役柄だった。ボクシングもさまになっていた。この映画では、四人兄弟の3男ロッコの役だが、次男のシモーネが、悪に染まっていき、殺人まで犯して、堕ちていくのと対照的に、兄弟でありながら「明」と「暗」を浮き彫りにしていたのが印象的だ。
 
 
ストーリー:
舞台は1955年のイタリア。未亡人のパロンディとその4人の息子たちが、イタリア南部のバジリカータ州から長男ヴィンチェンツォの住むミラノへやってきた。しかし駅には長男の姿はなかった。長男は婚約祝いのパーティに出ていた。一家はそこへ乗り込んで大喧嘩を繰り広げ、パーティをぶち壊してしまう。
 
ヴィンチェンツォはプロボクサーを目指していた。次男シモーネ(レナート・サルヴァトーリ)は彼についてジムへ行き、才能を認められるものの、練習には身が入らず、娼婦のナディアと遊び暮らして堕落した生活を送っていった。
 
三男のロッコアラン・ドロン)はクリーニング店で働いていたが、シモーネがナディア(アニー・ジラルド)にプレゼントするために店のブローチを盗み、クビになってしまう。ロッコは徴兵のために街を去った。
 
12ヵ月後、ロッコが帰ってきた。ロッコはナディアと出会い、2人は恋に落ちる。
ボクシング・マネージャーのチェッキはシモーネには失望していたが、ロッコの才能を見抜き、スカウトした。
 
嫉妬したシモーネは、仲間を連れて2人を襲い、ロッコの見ている前でナディアを強姦した。ロッコはシモーネのためにナディアから身を引き、ボクサーとして活躍した。
 
ロッコは兄の借金を肩代わりしてタイトル戦に挑むが、シモーネはナディアを殺してしまう。ロッコの祝勝会に現れたシモーネを、母親とロッコだけが優しく迎え入れるのだった(HPより)。
 
兄弟4人の、一人一人の名前が、プロットごとに出てくる。
音楽は、「太陽がいっぱい」につづいてニーノ・ロータが担当
メインの”若者のすべて”のほか、印象的な音楽が流れる。
次男シモーネに扮したレナート・サルバトーリ(「Z」で暴漢を演じた)の殺人シーンは残酷で、狂気の世界。長男の奥さん役にクラウディア・カルディナーレ、娼婦で、ロッコの恋人となるナディアにアニー・ジラルドが扮して、印象に残る。
 
家族のきずなと、兄弟同士の争い、などイタリアの貧しい生活の中での人間ドラマとして見ごたえがあった。
 
 
 
ナディアとロッコ
ナディアとロッコは、コーヒーショップで、お茶をするが、1年2カ月服役してきたナディアに対して、ドロンが語るセリフが、ナディアの心を動かしたようで、同じ兄弟でも、しつこくつきまとってきたシモーネには愛想を尽かしたが、ロッコに自然と引かれていき、女らしくなっていくところも、アニー・ジラルドが魅力的に演じている。
 

 
キャスト:
☆☆☆☆
 
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