アメリカ人は、大統領を題材にした映画が好きらしい(笑)。
ボビーは、大統領選予備選挙で、「この過去3年間は、暴力、(人種)差別、ベトナム戦争の時代だった」として、この状況を変えるために、民主主義の実現、ベトナム撤退などを訴えていた。厨房では、ヒスパニック、黒人、白人間の差別、口論も日常的だった。
演説会場となったアンバサダー・ホテルで、暗殺という悲劇が起こる前夜を、居合わせた人々や、厨房の人たち、ホテル関係者などの群像劇として描いている。
監督は俳優としても活躍しているエミリオ・エステヴェス。
映画の中のせりふも時代を反映していていて面白い。
映画「卒業」はよかったとか、野球のドジャースのピッチャー、ドライテールが6連続完封で、さらにその記録が伸びるかどうかがかかった歴史的な試合の日でもあった・・・など。
映画「卒業」はよかったとか、野球のドジャースのピッチャー、ドライテールが6連続完封で、さらにその記録が伸びるかどうかがかかった歴史的な試合の日でもあった・・・など。
「暴力は国家を貶めるもの」というのがテーマで、当時のアメリカの暴力が暴力を生む時代背景を描いていた。政治家、ホテルの幹部、調理場の人間模様をきめ細かく描いて、印象に残る。
美容師役で当時の雰囲気を出し、憂いをたたえたシャロン・ストーン。
メキシコ系コック見習いで、職を失いたくないために、ドジャースの観戦チケットを仲間のエドワード(ローレンス・フィッシュバーン)にタダであげてしまうフレディ・ロドリゲス。観戦後の「半券」は、残してくださいね、というのも泣かせる。
42歳の若さで亡くなったボビーことロバート・ケネディだっだが、映画では実写で本人の当時の映像も映し出されドキュメンタリー風のタッチだった。
☆☆☆
映画の後半では、「卒業」の“サウンド・オブ・サイレンス”がバックに流れていた!