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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「復活の日」(1980)を見る。

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復活の日」(1980)を見た。原作は小松左京1964年に書き下ろしで発表した日本のSF小説(旧)角川春樹事務所TBSが製作、深作欣二監督。撮影は木村大作1980年6月に東宝系で公開された。英題は“Virus”。南極ロケなどを敢行し、総製作費は25億円。

出演は草刈正雄のほか、夏八木勲千葉真一渡瀬恒彦緒形拳、多岐川裕美、森田健作など。外国からは「大空港」のジョージ・ケネディ、「0011ナポレオン・ソロ」「荒野の七人」のロバート・ヴォーン、「ロミオとジュリエット」のオリビア・ハッセー、「ライフルマン」のチャック・コナーズ、「暴力教室」のグレン・フォード、「オーシャンと十一人の仲間」のヘンリー・シルヴァなど錚々たる俳優が多数出演している。

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米ソ冷戦時代の1980年代。西側の研究所から細菌兵器として研究されていた新種のウィルス「MM-88」が持ち出される。MM-88はマイナス10度を超えると、爆発的に増殖する驚異的なウィルスだった。

MM-88を手に入れたマフィアが乗っていたセスナ機がアルプスの雪山に激突。そこから世界中に、MM-88が飛散していった。

カザフスタンでは大量の家畜が死に、イタリアでは嬰児や幼児を中心に感染が広がる。「イタリア風邪」と呼ばれるようになった疾患は世界中で猛威をふるっていく。

アメリカ大統領のリチャードソンは事態を重く見て、閣僚会議を開くが、各地では暴動が勃発。バークレイ上院議員はこれが細菌兵器によるものだと考え、ウィルスを研究していたマイヤー博士を呼び寄せワクチン精製を急がせる。

「イタリア風邪」の猛威は南極にも知らされる。

日本の南極観測隊地震予知学者・吉住(草刈正雄)は、旅立つ前に恋人の看護師・則子(多岐川裕美)と別れていた。則子は吉住の子を妊娠していたが、「イタリア風邪」の対応に追われていた疲労から流産してしまう。

国に家族を残していた観測隊員の辰野は気が気ではない。そんな中、ある少年が、ニューメキシコから南極基地へ無線で連絡する。しかし少年は無線の使い方が解らず拳銃自殺。それを聞いた辰野はパニックになり、妻子の写真を抱えて基地の外へ姿を消してしまう。

MM-88はソ連の指導者をも死に至らしめ、リチャードソン大統領(グレン・フォード)の妻もイタリア風邪で死んでしまう。リチャードソンは南極のパーマー基地を思い出し、南極にいる各国の観測隊が最後に残った人類であると告げ、「外出や侵入者を許さない」という最後の大統領令をだす。

そして1982年秋、南極の863人を残して人類は滅亡した・・・。

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映画では、当初は新種のインフルエンザが疑われ「イタリア風邪」などと呼ばれたが、実際には某国研究所で開発された新型ウイルス兵器「MM88」がスパイによって奪われ、それが拡散。その結果、世界はほぼ全滅、南極に取り残された観測隊員などわずかな人数だけが生き残り、人類復活に向けて悪戦苦闘するというストーリー。

日本観測隊の地質学者・吉住(よしずみ)を演じる草刈正雄は185センチと長身だが、チャック・コナーズ(196センチ)、ジョージ・ケネディ(193センチ)、少佐を演じたボー・スヴェンソン(197センチ)らと並ぶと背が低く見えるから不思議。

当時は「SF」としてみられていたが、現在のコロナ禍で、ウイルス・パニック映画として、見なおされているという。邦画というよりも、セリフがほぼ英語でハリウッドの細菌パニック映画を見ているような印象。