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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

映画「ミザリー」(1990)(小道具チェックも面白い。)

 「ミザリー」(1990)を1990年に劇場で見て、18年ぶりにGyaoで見ている。一度紹介しているので、「小道具」ということで、見てみると、あらためて面白い。

映画のオープニングは、作家ポール(ジェームズ・カーン)のタイプライターの打つ音から始まる。このタイプライターは、今では使う人はいないが、懐かしい手動式のタイプライターだ。

あの、カシャカシャという音、行変えのときの、レバーをバシっと戻すときの音、
古臭いが趣があった。手動式タイプライターがうまく生かされていた映画としては、お気に入りの映画の1本「Z」(1969)がある。

予審判事のジャンルイ・トランティニャンが、速記係に語っているときに、速記が
タイプを打っているのだが・・。「政治家が事故にあったとき」と言っていたのに、途中で「暗殺のあったとき」というくだり。速記者は、耳を疑って「暗殺」と打っていいのですね、と確認して、タイプを打ち続けるというもの・・。そのときのタイプの効果音!

おっと脱線、「ミザリー」では、タイプライターが古くなって、作家を助けた元・看護婦(キャッシー・ベイツ)が、古いタイプは「n」の文字が欠けてしまうのでといって中古のタイプライターを買ってくる。そのタイプライターが、当時では結構知られたブランドの「Royal」だった。

この映画の小道具では、タイプライターのほか、大型マッチも重要なアイテムだった。
このマッチ箱こそ、映画の後半部分での山場の一つとなる「伏線」だったのである!

そのほか、ヘア・ピン、置物、ワイングラス、車椅子、髭剃り、ハンマー(!)などが効果的に使われている。

中でも、「ミザリー」の書き直しを余儀なくされ、(主人公のミザリーが死んだことになっていた展開を)書き換えることになった「お祝い」で会食するシーン。

元・看護婦がわずかテーブルを離れた隙に、ワイングラスに薬を混入させるのだが、これが、なんと皮肉なことに、ローソクを置こうとして、ワイン・グラスをひっくり返してしまうことに。なんというハプニング。恨めしそうに見る作家。実に細かい!(笑)。

こういう細かい小道具が、目的があって並べられていることを考えながら映画を
見ると、一段と面白さが倍増すると思った。

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