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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">1970年代(114)「オール・ザット・ジャズ」(1979)</span>


「オール・ザットジャズ」は、1972年の「キャバレー」で圧倒的な成功を収めたボブ・フォッシー監督が
1979年に監督したミュージカル映画。”オール・ザット・ジャズ”の曲は、2002年の「シカゴ」でも、
キャサリン・ゼタ・ジョーンズが歌ったおなじみの曲。








ショービジネスの世界を背景に、ステージに人生を賭けたあるミュージカル監督の歓喜と悲哀を
ダンス・シーンを織りまぜて描いた。監督は「レニー・ブルース」「キャバレー」などのボブ・フォッシー

出演はロイ・シャイダージェシカ・ラング、アン・ラインキング、リランド・パーマー、クリフ・ゴーマン、ベン・ベリーン、エルツェベット・フォルディなど。

主演のロイ・シャイダー演ずる演出家は、ボブ・フォッシーその人であり、自伝的な作品といわれた。

大勢のダンサーたちがオーディションを受けに集まるブロードウェイの一角。
ジャズのリズム。

ステージの上をきたえられた肉体と肉声が躍動する。




ブロードウェイの演出家・映画監督として知られるジョー・ギデオン(ロイ・シャイダー)
が厳しい目を注ぐ。このあたりは、後のミュージカル映画「コーラス・ライン」(1986)のシーンとダブる。ジョーは、幼ない頃からボードビル劇場でタップを踏んでいた根っからのショー・ビジネスマン。

ジョーは、朝起きると、シャワーを浴び、ビバルディのレコードを聞きながら多量の薬と目薬を
保給するのが日課。鏡に向って、語りかける。“イッツ・ショー・タイム"と。現在、ジョーが手がけているショーの主演女優は、彼の別れた妻オードリー(リランド・パーマー)。

ふたりの間にはミシェル(エルツェベット・フォルディ)という娘がいた。ミシェルにバレエのレッス
ンをしてやる時が、ジョーにとっての唯一の時だった。

この新作のショーは、ジョーの同棲中の女性ケイト(アン・ラインキング)が出るなど、彼の人生のすべてのものを盛り込んだ、いわば集大成ともいえるものだ。

ある日、ジョーは、不規則な生活と過労のため倒れてしまう。




心臓の切開手術を受けながら、ジョーは無意識のうちに自分の人生を回顧していた。

そして、走馬灯のように、かつて出会ったさまざまな人々の前でジョーの過去が一大ミュージカルと
なって繰り広げられていくのだった・・・。

一方、ジョーの生活に、いつも影のようにつきまとう女性がいた。
それは、花嫁衣裳をまとった浮気なショーガールを装う美しい天使(ジェシカ・ラング)だった。

彼女はまた死の象徴として、ジョーの告白を聞き、暖かい愛の力で彼を包みこんでいた。
死と向かいあった病床で、ジョーは、ショーヘの未練やさまざまな人間たちとの関わりを考える。
いま彼は、自分の死すらもショーとして演出していたのだ。

そんな彼を祝福するかのように、エセル・マーマンが歌う“ショーほど素敵な商売はない"の
メロディが響くのだった。

「キャバレー」ほどの迫力はなく、ミュージカル映画としては、不発に終わった印象だったが、
"All That Jazz" "Bye Bye Life"などの曲が印象に残る。