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「名作に進路を取れ!」…映画とその他諸々のブログです。

<span itemprop="headline">1970年代(113)「砂丘」(1970)</span>



砂丘」(1970)は、ミケランジェロ・アントニオーニ監督が、前作「欲望」から
3年ぶりに撮った作品。

ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「砂丘」(1970)は、学園紛争の真っ只中の南カリフォルニアのある大学が舞台。砂丘と自然が印象に残る映画だった。アントニオーニ監督の映像美学というのか、不条理とか、愛の不毛とか独特の作品だった。

マーク(マーク・フレチェット)は学生運動には熱心だが、孤独で一匹狼だった。
ロサンゼルスの警察当局が武力鎮圧にふみ切ったと聞いた彼は、拳銃をもって、学校に駈けつけた。

一方で、ビジネスの世界では、世の中の騒然とした動きにはお構いなく、金もうけに懸命の人々がいた。
そんな中、砂丘開発会社でアルバイト秘書として働いていたダリア(ダリア・ハルプリン)は、親しい弁護士アレン(R・テイラー)の仕事の同行を断って、瞑想のためと称して、“死の谷"に向った。


そのころ血みどろの鎮圧をのがれたマークは、小型飛行機を略奪して、ひとり砂漠地帯へ立った。
マークは、不毛の景観が果てしなくつづく砂丘を、ひとり行くダリアを発見した。
飛行機で、空中から彼女をからかった。

そのうちに意気投合した二人は“死の谷"の無限の背景の中で、自然のままの姿で、
愛の交歓をした。やがてそれは無数の愛のイメージとして、砂丘に広がって行った。


その後二人はパトロール中の警官の不審をかうが、ダリアのはからいで、その場をやりすごした。
そして、このことから彼女はマークを、警官射殺事件の犯人だと疑うが、彼はそれをハッキリ否定したのだが・・・。

飛行機をかえすためひとり空港に向ったマークは、待ちかまえていた警官隊の銃火をあびて、
倒れてしまった。そのニュースを車の中で聞いたダリアは、何の制約もうけることのない真の
自由世界である自分のイメージの世界へ入って行くのだった・・・。

なかなか、アントニオーニの不条理の世界とかいわれても、わかりにくい(爆)が、イメージを
膨らませる映画だったように思う。タイトルの ”砂丘”は、果てしないイメージの印象が
強かった。