「Wの悲劇」(1984)はワクワクした映画だった。
若い女優が、主役の女優の座を奪うというストーリーでは「イブの総て」にも通じる。
物語は、劇団「海」の研究生である三田静香(薬師丸ひろ子)を中心に、
舞台の役の獲得をめぐるスキャンダルが暴かれていく・・・。
劇団の次回公演『Wの悲劇』の準主役選考オーディションに臨んだ静香だが、
その役は、同期のかおり(高木美保)に行ってしまう。それにひきかえ、静香は、
物語の冒頭でひとことだけ台詞のある端役(兼プロンプター)を担当するだけ。
落選で知り合ったばかりの不動産屋・森口(世良公則)に八つ当たりする静香。
しかし、次に危険とも思われる大きな第二のチャンスが待っていた・・・。
劇団の看板女優で「Wの悲劇」の主役である羽鳥翔(三田佳子)のホテルを訪れる
静香が見たものは・・・。そして、翔から頼まれたこととは・・・。
サスペンス、どんでん返しの面白さで堪能した映画だった。
「Always続・三丁目の夕日」で、いいお母さん役を演じている薬師丸の本領が発揮された
映画としては、「Wの悲劇」が印象に残る。